• 自然治癒力を高めて心身を整え、冬を迎えるために。文筆家の服部みれいさんに、オイルマッサージやひば湯、腹式呼吸など、いまから始められる健康法を教えてもらいました。
    (『天然生活』2020年12月号掲載)

    オイルマッサージをする

    心までしっとり潤う、至福感の高いスペシャルケア

    画像: 心までしっとり潤う、至福感の高いスペシャルケア

    アーユルヴェーダのトリートメントのひとつで、太白ごま油を100℃まで熱して冷ましたオイルを使います。湯煎して人肌に温めたオイルを頭から足先まで全身に、手でやさしくさすっていきます。

    「心がかさついていると感じたときなど、半身浴の前に行うことが多いです。温かいオイルでマッサージすると、本当にうっとりするほど気持ちがいい。やさしくなれるし、体の調子も改善します。免疫強化やデトックスの効果があるとされ、『若返りのマッサージ』ともいわれています」

    食べすぎない

    消化力を上げることは、体の温めにもつながる

    画像: 消化力を上げることは、体の温めにもつながる

    冷えとりでは、「冷え」と「食べすぎ」が病気の元凶とされ、食べすぎが冷えを助長するとして「腹七分目」が推奨されています。

    服部さんは1日2食。胃を休めて消化力を上げるために、夕食から次の昼食まで18時間くらい空腹の時間をつくるのが理想だそう。

    「冷えが強い人は無意識に食べすぎるともいわれ、両者は相関しています。食べたものがいつもきちんと消化されていると、血と気のめぐりが改善され、結果として体を温めることにもなると思っています。よくかんで食べれば消化を助けるうえ、食べすぎも防げます」

    ひば湯をする

    温め成分を含む大根の葉の力で、腰まわりを集中的に温める

    画像: 温め成分を含む大根の葉の力で、腰まわりを集中的に温める

    ひば湯とは、干した大根の葉の煮汁につかる腰湯のこと。腰まわりに血液を集中させて手当てする昔ながらの方法です。冷えのほか、便秘や下痢、痔、婦人科系疾患に効果があるそう。

    50gほどの干した大根の葉を、塩を少し入れた3Lくらいのお湯で煮出し、たらいに入れて湯を足しながら20~30分、イラストのようにしてつかります。干した大根の葉は、ひば湯用に市販されたものでもOK。

    「真冬の時季にやることが多いですが、本当に温まりますよ。腰湯だけでなく、煮汁を入浴剤のようにして半身浴することもあります」

    腹式呼吸をする

    おなかからの深い呼吸で、緊張をほぐしてめぐりを促す

    画像: おなかからの深い呼吸で、緊張をほぐしてめぐりを促す

    呼吸が浅いと体が緊張状態に。腹式呼吸を繰り返すことで体のこわばりがほぐれ、血流を促す効果があるといわれています。

    口をすぼめ、おなかをへこませて息を吐ききり、力を抜いて鼻から自然と息を吸い込みます。

    「私は頭に血が上ったときや感情的になったときに、意識的に腹式呼吸をします。心を整えるのに役立ちますし、冷えにつながる頭ののぼせを防ぐ意味もあります。また、腹式呼吸のほかに、耳を引っ張ってほぐすビジョンヨガの『ファイヤー』をやることも。頭の緊張がほぐれて、体が温まってきます」

    冷えとり健康法をベースに、自然療法を取り入れてセルフケア

    いつお会いしても、温かいエネルギーに満ちている服部さん。血色はよく、手はぽかぽか。13年続けている冷えとり健康法をベースに、アーユルヴェーダなどの自然療法を取り入れて、日々セルフケアをしている賜物です。

    冷えとり健康法でいう「冷え」とは、上半身と下半身の温度差のこと。

    内臓が集中している上半身に比べて下半身は5~6℃ほど温度が低く、どんな人も「冷え」をもっているといわれます。下半身を温めて上下の温度差をなくすことで、体の血と気のめぐりがよくなるという理論です。

    「長年、下半身を中心に温めつづけて、体も心も本当に丈夫になりました。以前はしょっちゅう風邪で寝込んでいたし、顔色も悪かったんです。それが風邪を引かなくなり、花粉症やPMS(月経前症候群)が改善して更年期障害もありません。

    あとは、疲れても回復が早くなったのが大きいですね。体を温めることで、免疫力や自然治癒力が高まっているんだなと、自分の体験から実感しています」

    〈監修/服部みれい 取材・文/熊坂麻美 イラスト/はしもとゆか〉


    参考文献/『医者知らず「冷えとり」で完全健康人生』進藤義晴著(海竜社)、『あたらしい自分になる本』服部みれい著(アスペクト)、『うつくしい自分になる本』服部みれい著(筑摩書房)

    画像: 冷えとり健康法をベースに、自然療法を取り入れてセルフケア

    服部みれい(はっとり・みれい)

    文筆家・詩人、『まぁまぁマガジン』編集長。2015年に岐阜・美濃市に編集部ごと移住。オンラインショップや講座、トークなども精力的に行う。年内に『まぁまぁマガジン』24号を発売予定。

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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