• 薬膳・発酵料理家の山田奈美さんに、11〜12月におすすめの発酵料理と保存食のレシピを教えていただきました。腸内環境を改善し、免疫力向上の効果が期待できる発酵食品が注目されています。おうちで過ごす時間が増え、保存食づくりを始める人も。今回紹介するのは、「かきのオイル漬け」です。

    かきの薬膳的効能ついて

    かきは腎を補う「補腎」食材とされ、冬に低下しやすい腎の働きを助けてくれるといわれます。腎はアンチエイジングの要でもありますから、若々しさを保つうえでも役立ちますね。

    かきはまた、血を補い、肌を潤す食材とされ、冬の乾燥しやすい時季にぴったりです。精神を安定させる働きもあり、とくに殻の部分は精神安定の漢方薬の生薬としても使われています。

    冬は「陽」の気が減って鬱々したり、落ち込んだり、やる気が低下しやすいものですが、気持ちを穏やかに保ち、安眠にも役立ちます。

    冬に味わいが増して濃厚になるかきですが、薬効から考えても、やっぱり寒い時期に食べるのがふさわしいのです。

    【保存食】かきのオイル漬けのつくり方

    画像: 【保存食】かきのオイル漬けのつくり方

    ぷりぷりの食感とクリーミーで濃厚な味わいが魅力の真かきは、11〜4月ごろまでが旬。

    別名「海のミルク」といわれるように、ストレスや過労、加齢などで消耗しやすい亜鉛・鉄などのミネラルや、ビタミンB1・B2・B12などのビタミン類、タウリンなどのアミノ酸など、さまざまな栄養素を豊富に含んでいます。

    鍋ものにしたりフライにしたりといろいろな調理法がありますが、このオイル漬けは、傷みやすいかきを保存できるので重宝しています。コンフィ(オイル煮)のように、ごくごく弱火で火を通すのが、身を縮ませずにふっくら仕上げるコツです。

    漬けたかきは、そのままごはんのおかずにしても、おつまみにしてもいいですが、卵とじにしたり炒めものにしたり、炊き込みごはんやパスタに加えても抜群においしいですよ。かきのうま味が溶け出したオイルも、ぜひ活用してください。

    材料(つくりやすい分量)

    ◎かき(加熱用)180g
    ◎塩少々
    ◎にんにくひとかけ
    ◎赤とうがらし1本
    ◎ローリエ1枚
    ◎タイム5〜6枝
    ◎オリーブオイル適量

    つくり方

     にんにくは半分に切って芯を取り、包丁でつぶす。赤とうがらしはヘタと種を取る。

     かきは1個ずつ塩ひとつまみ(分量外)をふってもみ洗いする。汚れが出たらさっと洗い流し、ペーパータオルで水けをふき取る。

    画像: ひだの部分は念入りに指先でこする。ボウルなどで水につけると水っぽくなるので注意

    ひだの部分は念入りに指先でこする。ボウルなどで水につけると水っぽくなるので注意

     厚手の鍋に、塩、ローリエ、タイムを入れて、かきの身が隠れるぐらいオイルを注ぐ。ごく弱火(80〜90℃が最適)で15〜20分加熱する。

    画像: オイルが煮立たないよう気をつけながら、ごく弱火でかきに火を通す。身がプリッとしたら火を止める

    オイルが煮立たないよう気をつけながら、ごく弱火でかきに火を通す。身がプリッとしたら火を止める

     の粗熱が取れたら、煮沸消毒した密閉性の高い保存容器にオイルごと入れ、ふたをして冷蔵庫で保存する。すぐに食べられるが、4~5日後が食べごろ。

    ※冷蔵庫で約2週間保存可能。
    ※好みで黒こしょうやコリアンダーシード、ローズマリーなどのハーブを加えたり、オリーブオイルをごま油に代えてもおいしい。



    〈料理/山田奈美 イラスト/しらいしののこ〉

    山田奈美(やまだ・なみ)

    「東京薬膳研究所」の武鈴子氏に師事。東洋医学や薬膳理論、食養生について学ぶ。神奈川県葉山町のアトリエ「古家1681」にて薬膳の料理教室や発酵食品の教室を開催。季節の食養生を伝える活動を行う。著書に『季節のお漬けもの』、『菌とともに生きる 発酵暮らし』(ともに家の光協会)などがある。

    インスタグラム:@nami_yamada.tabegoto
    YouTube:「山田奈美の発酵暮らし」



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