• 季節の移ろいが感じられる二十四節気。節気ごとに季節を感じる手づくりを楽しんでみませんか? エッセイストでイラストレーターの平野恵理子さんに、二十四節気の「小寒」につくりたい、箸袋の折り方について教えてもらいました。
    (『手づくり二十四節気』より)

    小寒(1月6日〜19日)

    画像: 小寒(1月6日〜19日)

    年が明けて最初の節気は小寒。寒の入りです。おせち料理をすっかり平らげて、満足した頃でもあります。

    一年のうちでも寒さが厳しくなるこの季節、近くの低山へ出かけるのも悪くありません。お正月山行なんていかがでしょう。まだ日が短いのでごく低い山を選んで出かけます。日の落ちる前に下山できるよう、早起きをして早出を決めて、いざ出発。

    登山口に近い駅で待ち合わせをして、そこで友人と新年の挨拶をするのもまたいいもの。本年もよろしくお願いいたします。それでは今年の第一回山行、謹んで出かけましょう。

    ゆるゆる歩き始める冬の低山。寒中とはいえ、晴れた日なら陽だまりで昼寝ができるほどの暖かさです。お弁当のあとちょっと寝転んでウトウトと。寝過ごして、帰りのバスに遅れないように。

    紙を折って箸袋を

    おせち料理をすっかり平らげて、満足した頃でもあります。

    そんな一月七日、人日の節句には、七草粥で今年の無病息災を祈念します。七草を刻んでさっくりと混ぜたお粥は、春の香りがいっぱいです。春の七草を、ここでもう一度おさらいしましょうか。

    セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ、これぞ七草。

    画像1: 紙を折って箸袋を

    スズナスズシロはともかく、ほかの五種類の草は、道端にもよく生えているごく親しみのある草です。スズナはカブ、スズシロはダイコンのこと。

    七草粥は太箸でいただくのが本式のようですが、ここは慣れた自分の箸や割り箸、両細箸でもいいとしましょう。食べやすいのがいちばんである、ということで。

    ただ、お箸袋をオリジナルでつくってみることに。

    きりりと白い紙を折ってつくった箸袋には、爽やかな清新さがあります。卓の上に、ま新しい箸袋に入れた箸を置けば、七草粥もまた厳かな気持ちでいただくことができそうです。

    画像1: <小寒>紙を折って箸袋を|平野恵理子さん 手づくり二十四節気
    画像2: <小寒>紙を折って箸袋を|平野恵理子さん 手づくり二十四節気

    箸袋のつくり方はごく簡単。使用する白い紙は、和紙を使うと風合いが断然よくなります。奉書紙を切って使ってもいいし、半紙を二枚重ねにしたり、お懐紙を使うのも手軽でいいですね。

    画像2: 紙を折って箸袋を

    新年らしく、白い紙に赤い紙をプラスして「におい」にします。このにおいは飾りなので、なくてもオーケー。白い紙だけの箸袋もまた、端正でいいものです。

    葉書くらいの大きさの紙を筒状に折って、お箸を差し込み、下を折り上げればできあがり。超シンプルな箸袋です。

    折る幅や長さによって、様々な表情の箸袋ができます。幅広にしたり、逆に細身につくったり。なるべく長くつくったり、短めにまとめたり。お好みと気分によって、同じ紙を使ってもいろいろに仕上げられるのが面白いところ。

    ぜひご自分好みの箸袋を折ってみてください。

    この箸袋は、お客様のときやお祝いの席にも使えます。シチュエーションによっては、白い紙でなく、色柄の紙で折るのもまた一興。



    平野恵理子(ひらの・えりこ)

    1961年、静岡県生まれ、横浜育ち。イラストレーター、エッセイスト。山歩きや旅、暮らしについてのイラストとエッセイを多数執筆。おもな著書に『五十八歳、山の家で猫と暮らす』『わたしはドレミ』(亜紀書房)、『草木愛しや 花の折々』(三月書房)、『きょうはなんの記念日? 366日じてん』(偕成社)、『あのころ、うちのテレビは白黒だった』(海竜社)など。絵本・児童書に『ごはん』『おひなまつりのちらしずし』(福音館書店)、『和菓子の絵本』(あすなろ書房)など。『天然生活手帖2023』(扶桑社)の文と絵も手がける。

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    『手づくり二十四節気』(平野恵理子・著/ハーパーコリンズ・ジャパン)|amazon.co.jp

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