(『天然生活』2021年5月号掲載)
長引くマスク生活でこんなこと気になっていませんか
顔にストレスを感じる。肌も荒れやすくなった
目元や口角が落ちてきている気がする
二重あごが目立つように、気のせいか顔が大きくなったかも
顔が非対称になった気がする
表情筋をしっかり動かして、生き生きした元気な顔に
マスク着用が日常になって早3年。
「なんだか老けた」「肌がくすんでいる」「笑うと引きつる」など、顔の異変を感じている人もいるのでは。
間々田佳子さんは、そうしたトラブルの要因として「筋肉の衰え」を指摘します。
「マスク老化ですね。覆われることで顔が脱力し、筋肉を使わなくなっているのです。顔は筋肉を支える関節がほぼないため、動かさなければ重力に負けて地滑りを起こすようにたるんでしまう。それを防ぐには、顔にポーズをつけて表情筋を動かす『コアフェイストレーニング』が有効です」
表情筋を鍛えることで、血行やリンパの流れがよくなり、顔の筋肉に徐々に弾力が取り戻せるそう。また、舌筋を動かすことで唾液の分泌が促され、口臭なども改善できるといいます。
表情筋のトレーニングは、顔を動かすだけ。運動が苦手な人でも、すき間時間で実践できる手軽さも魅力です。
「1日、2~3分を1週間続けるだけで、表情やフェイスラインの変化を実感できるはずです。筋肉はいくつになっても鍛えられます。マスクが必要なくなる未来に備え、生き生きした表情とハリのある肌を取り戻しましょう」
表情筋のトレーニングで表情が若返ります
鍛える表情筋を意識して大きく動かそう
顔には左右合わせて約50個もの表情筋があり、喜怒哀楽の繊細な表情を可能にしています。
骨と関節と連動している体の筋肉は日常の動作で多少は鍛えられますが、表情筋は頭蓋骨に張り付いているだけの状態。
加齢で衰えやすい一方で、ひとつひとつが小さい筋肉ゆえに、顔を動かすトレーニングで改善されやすいのも特徴です。
「鏡を上に持って、下から見上げてみましょう。表情筋が頭蓋骨に吸い付くような感覚があり、シワが伸びて肌がピンと張るはず。これが目指すべき顔です。“目標”をイメージすることはモチベーションになり、結果にもつながります」
効果をより確実に出す秘訣は、表情筋を意識して動かすこと。
たとえば、目元の印象を左右するのは眼輪筋、頰を引き上げるのは大頰骨筋、口角を引き上げるのは口角挙筋です。
鏡を見て、最初は手でも触って、筋肉を確認しながら動かします。
「恥ずかしさを捨てて、思いきり動かすのが大切です。筋肉を最大限に伸縮させることにより、固まった表情筋がほぐれて血液やリンパの流れも活性化されます」
とくに指示がなければ、トレーニング中は鼻呼吸を繰り返します。
「ゆっくり呼吸をしながら、顔のむだな力を抜いて、動かすべき筋肉に集中しましょう。コツがつかめるようになると、筋肉も表情もやわらかくなっていきますよ」
トレーニングで意識するべき筋肉
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〈監修/間々田佳子 イラスト/はまだなぎさ 取材・文/熊坂麻美〉
間々田佳子(ままだ・よしこ)
ままだよしこメソッド代表取締役・表情筋研究家。顔の筋トレ「コアフェイストレーニング」でメディア・講演で活躍。テレビ番組「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」(TBS系)、「ごごナマ」(NHK)、「行列のできる法律相談所」(日本テレビ系)、雑誌『クロワッサン』『anan』(ともにマガジンハウス)にも登場している。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです