健康と幸福のために、何を取り、何を捨てるのか?を、日々、真剣に考えている山葉子さん。他者との関わり方、不調の対処法、食事の決め方など、心と体をご機嫌に保つために実践しているルールをお聞きしました。
(『天然生活』2021年5月号掲載)
他者との間に健全な境界線を引く
「自分がご機嫌で幸福であることを最優先する」ためのひとつ。無理して人に合わせたり遠慮したりと、自分を犠牲にすることは不健全。以前は私自身、自分を後回しにするような選択をしてきました。でもいまは自分優先。
たとえばLINE。既読スルーができなくて、忙しいときでも感じのいい返事をすぐに返すようにしていました。でもひとつ無理をすると、その「無理」はどんどん連鎖していくことも。だから忙しいときは無理しない。自分のことを尊重し始めたら、みんながそうする権利があると思えるように。逆の立場になったら「いまは忙しいのかな」とか気にならなくなるのです。
体調や自律神経の波を観察し、対処法を見つける
あるとき、なんとなく落ち込んでいて、友達に相談しました。すると彼女は「いま気圧が低いからね~」と一蹴。さもないことのように受け流されたのが新鮮でした。
それからは謎の落ち込みがきたら、「気圧のせい」と割り切れるように。むだに悩まなくていいしずいぶん気楽。気圧アプリでチェックして、気をつけています。
私の場合、家にこもるより活動的に過ごすほうがいいみたいで、予定を調整しています。月の満ち欠けも影響を受けやすく、満月の日には家族と争いがちと気づいてからは、気をつけるようになりました。自分の体のクセや状態を把握して、回避策を講じましょう。
ときに食事は、自分に処方する感覚で
朝はこれを食べるとか、糖質は避けるとか、食事でのルールはなし。そのときの状況や体の状態に合わせて、献立を決めます。処方している感覚に近いかもしれません。
たとえば、とにかく早く寝て体を休めたいと思ったらクイックメニュー。お肉を焼くだけのステーキと温めたトマトジュースだけとか。野菜が不足しているかもしれませんが、「翌朝その分をとればいいや」と考えています。
トマトジュースを温めるのは電子レンジです。以前は使わないようにしていましたが、いまは普通に「便利だわ」って。そこで短縮した時間を、有効に活用できたほうがいまの私にはありがたい。
安心して、リラックスできることを最優先する
私がいま一番優先しているのは、自分を尊重し、自分が心地よいと思える環境や人間関係を整えることです。そのために、自分にとってのマイナスを知り、それをできるだけ取り除いたり、うまくつきあえるように心がけています。
これは引き算の発想。うまくできるようになると、心と体がニュートラルな状態になり、快適な日々が送れるのだと思います。その安心感から、自分に対しての自信や誇りも生まれてくるはずです。
そして、そんなポジティブなオーラをもった人は、周囲からも尊重され、よい出会いも生まれやすくなると思いませんか?
1日を「ありがとう」の肯定で終わらせる
毎晩、眠る前に窓を開け、空を見上げ「今日も1日ありがとう」と心のなかでつぶやいています。たった数秒のことですが、きっと私を守ってくれている。
「ありがとう」は、何かを受け取ったときに出る言葉。1日をポジティブな気持ちで終えられると、よい意識が育っていくと思います。
布団の中で、今日を振り返り反省をしながら眠りについてしまうという方も、これからはよいイメージを描くようにしましょう。眠りとは1日働いた脳を鎮静化して、整理する時間なのだから、よい意識のまま入眠したほうがいいに決まっています。それを続けていたら、眠りの質も、幸福感も上がります。
〈撮影/砂原 文 構成・文/鈴木麻子 撮影協力/solxsol〉
山 葉子(やま・ようこ)
モデル、女優。タロットカードから読み解いたメッセージを綴るブログ&VOICE(音声メッセージ)も好評。
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※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです