(『70歳からの軽やかな暮らし』より)
エコバッグの買い替えで、選んだものは?
スーパーへは、 20年以上前に買ったエコバッグを持っていってたけれど、さすがにくたびれてきたので、買い替えを探しました。
70歳を過ぎてこれから使っていくのだから、丈夫で長持ちより、小さく畳めて嵩張(かさば)らないのがいい。耐荷重は5kgで十分です。
理想はバイオマスプラスチックのレジ袋。汚れたら洗って、くたびれたらゴミ袋に使って捨てる。
バイオマスであることやブランドのロゴを殊更(ことさら)に強調しない、街並の景観に似合う明るいシックな色でちょっとおしゃれなデザインが70代には相応(ふさわ)しい。
肩に掛けることがないので持ち手が短いもの。
これだけ我がままな条件を並べてもたくさん見つかりました。同じサイズでも厚みによって重さが倍以上に違います。
値段が高いと素材やロゴにそれなりの高級感があるけれど私には似合わない。
たどりついたのは、1枚8gのバイオマス原料配合のレジ袋
何日もパソコンで検索を楽しんで一番気に入ったのは、バイオマス原料30%配合Lサイズで1枚の重さ8g100枚入りで1,700円。
台所に専用の引き出しを用意しました。畳んでクリップで留めれば小さく収まります。
しわを伸ばして、キチンと畳めば、ひと月使ってもよれよれにならなかった。
でも、自分ではそう思わなくても端(はた)から見ればくたびれた袋に見えるだろうからと月初めに新しくします。
装いを客観視することは大切なことと意識して暮らしたい。
前のエコバッグは捨てずに済みました。ナイロンアクリルコーティングのトートバッグです。内ポケットにポリ袋数枚を入れ、苗が倒れないように底板を敷いたら園芸店用にぴったりでした。ロゴの擦れ具合が素敵です。
20年以上使ったのだから、元は十分に取れているけれど、使い回し先を見つけられてよかった。使うたびに洗濯機で洗って、1時間で乾くのもいい。
本記事は『70歳からの軽やかな暮らし』(PHPエディターズ・グループ)からの抜粋です
〈撮影/石黒智子〉
石黒智子(いしぐろ・ともこ)
神奈川県在住。キッチン道具や器、生活雑貨など、デザイン・機能ともに優れた商品を見つけ出す名人として、数多くの雑誌などで提案している。台所用品の商品開発、商品評価の仕事でも活躍。2001年には自身のサイト「石黒智子のLife Style」を開設。商品開発を手がけた「亀の子スポンジ」(亀の子束子西尾商店)は記録的なヒットとなり、「日本パッケージデザイン大賞2017」で大賞を受賞する。おもな著書に『小さな暮らし』『60代シンプル・シックな暮らし方』(ともにSBクリエイティブ)、『捨てない知恵』(朝日新聞出版)、『探さない収納』『少ないもので贅沢に暮らす』『わたしの台所のつくり方』(いずれもPHP文庫)、『60歳からのほどよい暮らし』(PHPエディターズ・グループ)など。
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