(※ 川地あや香さん「ホームページ日記」「Voicy」より)
それは、息子からのひとつのアイデアからはじまった
私の誕生日が訪れる、数週間前。7歳になる息子から、ある一大プロジェクトの構想が届きました。
ふだんから一緒に台所に立つことが多いことから、おやつづくりには、まあまあ自信のある7歳の息子が、私の誕生日ケーキを「いちから全部自分でつくりたい」と、いいだしたのです。
「スポンジを焼いて、クリームもつくって。ブラウニーも間に挟みたいんだよね。あと、クッキーも飾りたいし」。子どもの純粋でまっすぐなやさしさが詰まった言葉とともに、月曜の私の誕生日に合わせて考えたという、土日のお菓子づくりのスケジュールが私の手元に到着しました。
その時、私のなかに浮かんだ言葉は……
「これは……。大変だ……」
「見守る」「サポートする」という難しさ
幼稚園の年長になったころから、息子にとっても、「ひとりでやれること」がとても重要になってきたようで、何をするにも、「いいから、いいから、お母さんは手をださないで」といわれるようになってきました。
わりと息子は、お菓子づくりには慣れているんですけど、まだひとりで完全にまかせるには、指が短かったり、混ぜきれなかったりするので、なかなか難しいところがあります。そばで見ていると、つい手をだしたくなってしまうけど……、そこは、グッとがまん。成功させてあげたいからといって、手や口を出し過ぎると、「どうぜ、ひとりではやらせてもらえない、どうせ邪魔される」と、彼にとっては自主性の目を摘み取られることになりかねません。
「そうならない程度にサポートする」っていうのはなかなか具合が難しいところですね。
なので、クオリティは、二の次。完全成功しなくてもOKです。息子にとって、ひとりで挑戦することを許してもらえたという場にすることのほうが大事かな、と思っています。
家族で育てる、息子の自己肯定力
息子の様子を見ていると、「大人にしかできないと思っていたことを、僕ひとりでできた!」っていうのは、「最高にうれしい」ようです。「自己肯定感、爆上がり」のような。
川地家では、それが「休日のおやつづくり」だったり、「料理の場面」だったり。大事な子どもとの時間だなと思っています。
今回の私の誕生日にも、とっても気合いを入れてくれたようです。だからこそ、できるかぎり、「ひとりでできるもん」のためのサポートを全力でしたいと思っています。
<撮影/川地あや香>
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川地あや香(かわち・あやか)
金工作家、兼お菓子作家。東京芸術大学工芸家にて金工を学んだ後、飲食店勤務を経て2012年に山形県に移住。スプーンや製菓器具など食まわりのものを制作しながら、お菓子用のアトリエも構え「カワチ製菓」としての活動も始める。シンプルで温かみのある金工作品と、滋味深い素朴なお菓子が人気を集める。食や作品制作を中心にした小さな暮らしの記録を、ウェブサイトで日々発信している。著書に『おやつとスプーン』(パイ インターナショナル)。Voisyも人気。
HP:https://www.kawachiayaka.com/
インスタグラム:https://www.instagram.com/kawachingkawachi/
音声配信 Voicy:https://voicy.jp/channel/2829
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