• 円安やインフレなどが心配なこの頃。いまのうちに家計を見直して、来年は安心して過ごせるように備えましょう。まず始めたいのは、いまの支出の見直し。これまで2万4000件以上の家計を再生したファイナンシャルプランナーの横山光昭さんに、貯金と投資について伺いました。
    (『天然生活』2023年11月号掲載)

    ※投資は価格変動などが原因で元本割れになるリスクがあります。自己責任のうえで投資してください。

    インフレのいま、預金だけでは財産を守れないかも

    インフレの時代に突入し、ものの値段が、年に3%も4%も上昇しています。それなのに、銀行の金利は0%に近い数字。

    「100万円を1年普通預金に預けても、利息は10円ほどにしかなりません。一方で、100万円で買えたものが103万円になっているわけですから、預金していても資産が目減りしている状態です。投資にはリスクがありますが、ただ預けているだけでは資産を守れません。預金額が減っていないからと安心せず対策を検討するべきでしょう」

    預金と投資では大きく差がつく可能性が
    それぞれ毎月3万円を積み立てたら......

    画像: 銀行預金:金利0.001%、積立投信:利回り3%と仮定した場合

    銀行預金:金利0.001%、積立投信:利回り3%と仮定した場合

    人生100年時代、60歳からの投資でも遅くない

    画像: 人生100年時代、60歳からの投資でも遅くない

    投資は、時間を味方にお金を増やしていくものなので、若いころに始める方が有利だとされています。でも、「現代は人生100年時代。60歳でもあと20〜30年時間があると考えれば、投資をするのに遅いとは思いません」と横山先生。

    少なくとも1800万円は必要とされる老後資金ですが、60歳から投資を始め、80歳の時点でまとまった額がプラスできれば、経済的な余裕につながります。無理のない範囲で、積み立て投資を始めてみるのもよいでしょう。

    貯金があまりなくても投資を始めたほうがいい場合も

    画像: 貯金があまりなくても投資を始めたほうがいい場合も

    「投資は家計に響かない範囲で行うのが原則ですから、1カ月の生活費の7.5倍の貯蓄ができてから始めるのが原則です」

    ただ、投資期間が長い方がリスクも低く、利益が高くなる傾向にあるのも事実。早くに始めるに越したことはありません。

    「貯金が少なくても、毎月の貯金の3分の1を投資信託に回すなど、一部を投資してもいいでしょう」

    投資信託であっても、必要なときにお金を引き出すことは可能。怖がりすぎずに挑戦してみても。

    投資初心者ならインデックスでこつこつ積み立て

    画像: 投資初心者ならインデックスでこつこつ積み立て

    投資初心者におすすめなのは、インデックス投資です。インデックスとは、市場の指数に連動した値動きをする投資信託で、優良な株式の幕の内弁当のようなイメージです。「eMAXIS Slim 全世界株式」「楽天・全世界インデックス」といった商品が代表的。

    「自分で銘柄を選ばなくても、自動的に分散投資をしてくれるので、ほったらかし投資ともいいます」と横山先生。値動きにかかわらず淡々と積み立てていけば、時間とともに育てることが可能です。

    ネット証券が手数料の安さでおすすめ

    「同じ投資信託でも、窓口の手数料は数千円、ネットなら数百円の場合も」。営業されることもないのでネット証券が◎

    ※ 「年末前のお金の見直し」は、『天然生活』2023年11月号、P.62~67に掲載されています。



    <監修/横山光昭 取材・文/尾崎真佐子 イラスト/はまだなぎさ>

    画像: ネット証券が手数料の安さでおすすめ

    横山光昭(よこやま・みつあき)
    家計再生コンサルタント。お金の使い方そのものの根本的改善を目指し、これまで2万4000件以上の赤字家計を再生したファイナンシャルプランナー。『はじめての人のための3000円投資生活 新NISA対応版』(アスコム)、『お金を貯められる人のすごい習慣』(ぱる出版)ほか、著書多数。

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



    This article is a sponsored article by
    ''.