• ヨーロッパの修道院では、庭園や畑で育まれた野菜や果樹、薬草を、季節をまたいで保存食として大事に食べます。バスク地方の修道院をたびたび訪ねた丸山久美さんが、修道女から教わった保存食やレシピから、「修道院のマヨネーズ」のつくり方と養鶏場のお話を紹介します。
    (『バスクの修道女 畑と庭の保存食』より)

    修道院の養鷄

    「どの子も性格が違うのよ。気性の激しい子もいれば、おとなしい子もいるの」と修道長のマザー・ピラール。

    善き半銅いの修道院のー角に小さな鶏小屋と広い遊び場があり、たくさんの鶏がいます。

    中には青い卵を産むアローカナもいれば、真っ白な鳥骨鶏までいて、とてもにぎやかです。

    画像1: 修道院の養鷄
    画像2: 修道院の養鷄

    どこの修道院も大なり小なり養鷄場があり、採卵のために鶏を飼育しています。

    善き羊銅いの修道院・カルメル会は、肉を食べない会派なので卵は大切なタンパク源でもあるのです。

    2回目に訪問した際もご自慢の採り立て卵をお土産にいただきました。

    その卵が大きさも色も違うのがなんともかわいらしいのです。

    画像3: 修道院の養鷄

    旅の途中で目玉焼きや卵焼きにしてみましたが、それぞれ品種によって味の違いがあるものの、どれも黄身がほんのり甘く、はっきりとした旨味が感じられ、「確かにひと味違う!」と思わずうなずきました。

    修道院のマヨネーズのつくり方

    画像: 修道院のマヨネーズのつくり方

    材料(つくりやすい分量)

    ● 卵1個
    ● サラダ油3/4カップ
    ● 白ワインビネガー(またはレモン果汁)適量
    ● 塩適量

    つくり方

     ブレンダー用のカップに卵を割り入れる。サラダ油を加えたら、ブレンダーを入れ、先が底に当たるように立て、動かさずにとろみがつくまで撹拌する。

     とろみがついたらブレンダーの先を少し上げてさらに撹拌し、かためにとろみがついたら、白ワインビネガーを少しずつ加えて混ぜ、好みの酸味ととろみに調節し、塩で味を調える。

    ポイント consejo

    ◎生卵を使っているので早めに使い切りましょう。

    本記事は『バスクの修道女 畑と庭の保存食』(グラフィック社)からの抜粋です


    画像: つくり方

    丸山久美(まるやま・くみ)

    料理家。スペイン家庭料理教室「mi mesa」主宰。アメリカ留学後、ツアーコンダクターとして世界各地をまわり、マドリッドに14年在住。家庭料理をベースとしたスペイン料理を習得しながら修道院をめぐり、修道女たちから料理を学ぶ。著書に『バスクの修道女 日々の献立』(グラフィック社)、『修道院のお菓子』(扶桑社)など。2024年3月に『バスクの修道女 畑と庭の保存食』(グラフィック社)を発売。
    インスタグラム:@maruyama_kumi

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    『バスクの修道女 畑と庭の保存食』(グラフィック社)|amazon.co.jp

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    一般の人が立ち入ることのできない修道院の中では、できるだけ自給自足の生活を重んじています。畑では四季折々の野菜を育て、庭の木々にはたわわに果物が実り、香り高いハーブも茂っています。たくさん収穫した野菜や果物を料理をし、食べきれないものは保存食にして季節をまたいで大事に食べます。料理家の丸山久美さんが、修道女たちが実際につくっている保存食、ジャム、コンポート、シロップ漬け、オイル漬け、酢漬けなどの加工方法、そしてそれらを使った料理を紹介します。



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