(『天然生活』2023年6号掲載)
ハーブビネガーチンキのさまざまな使い方
水や炭酸水で割ってドリンクにしたり、料理酢として活用してみたり、さまざまな方法で役立つハーブビネガーチンキ。
ハーバリストの石丸沙織さんに、ハーブビネガーチンキの使い方を教わりました。
ハーブビネガーチンキのつくり方はこちら
サラダのドレッシングに
小びんにナスタチウムの花適量を入れ、花が隠れるまでアップルサイダービネガーを注ぐ。色味が移ったらこして、チンキのでき上がり。塩とオイルを混ぜて、ハーブのサラダにまわしかけます。
「食べられる花・エディブルフラワーとしても人気のナスタチウム。こちらのビネガーチンキは、色合いの美しさもポイントです」
胃疲れ、食欲不振に
アップルサイダービネガー80mLにすりおろしたしょうが大さじ3、生ターメリック大さじ3(生がなければパウダーを大さじ1ほど)を加えて混ぜ、チンキのでき上がり。
はちみつを加え、水や炭酸水で割って飲むと、食欲不振にいいドリンクに。塩とオイルを混ぜてドレッシングにするほか、料理のアクセントとしても使えます。
フットバスに
暑さでのぼせるときは、頭に上りがちな熱を下げるのに、足湯が有効です。ビネガーによって血行が促進されるので、冷房による冷え対策にも。
たらいに40℃ほどのお湯を足首が隠れるくらいまで入れ、アップルサイダービネガー200mLを注ぎます。お好みの季節の花を浮かべ、5~10分ほど足を温めます。お風呂に使うのもおすすめ。
日焼けのケアに
アップルサイダービネガー80mLに鎮静効果のあるラベンダー(ドライ)大さじ2を漬け、1週間ほどおいたのちにこして、チンキのでき上がり。
スプレーボトルにチンキ50mL、浄水50mLを入れて混ぜ、冷蔵庫で冷やし1週間から10日で使い切ります。
「海に行く前日などに仕込んでおけば、日焼けあとのほてりを鎮めてくれます」
〈撮影/砂原 文 構成・取材/田中のり子〉
石丸沙織(いしまる・さおり)
英国メディカルハーバリスト、アロマセラピスト。イギリスでハーブ医学を学んだのち、東京、香港を経て、2011年より鹿児島県奄美大島在住。地域に根差したハーバリストとして、身近なハーブを暮らしに取り入れたケアを広めている。菓子研究家・長田佳子さんとの共著に『ハーブレッスンブック』(アノニマ・スタジオ)、訳書に『フィンランド発 ヘンリエッタの実践ハーブ療法』(フレグランスジャーナル社)がある。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
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メディカルハーバリストの石丸沙織さんと菓子研究家・長田佳子さんは2018年より「herb lesson」を開催してきました。ハーブのテイスティングとそのシェアリングに時間をかけ、教科書的なハーブの知識だけではなく、それらが使う人の心身にどのように響くかを大切にしています。
ハーブティー、ブレンドの考え方、ハーブバス、チンキなどのレメディ、ハーブの風味を味わうお菓子を暮らしに取り入れてみましょう。自分の感覚を大事にする、こころとからだを癒すセルフケアの方法やアイデアをご紹介します。
ハーブとの出逢いを通して、新しい自分に出逢える一冊です。