• 日本の伝統食や、薬膳への造詣が深い、料理家の荒木典子さん。二十四節気ごとに体の調子をゆるやかにととのえてくれる養生スープを紹介していただきます。今回は「芒種」の時季に食べたい、きゅうりと鶏団子のココナッツスープのレシピです。

    <芒種(6月5日〜6月20日)>きゅうりと鶏団子のココナッツスープ

    芒種と植物の穂先に針状の突起のあるイネ科の植物の種をまくころ。現在では少し早くなっています。

    全国で田植えのお祭りが行われます。梅が色づきはじめ梅仕事をするのもこのころです。

    暑さや湿度が上がり、梅雨に入る時季でもあります。

    体調管理がますます大切になります。胃腸をととのえ体の湿気対策をしましょう。

    体に湿をためる原因となる甘いもの、油っぽいもの、生もの、冷たいものは控えましょう。

    旬のきゅうりとココナッツミルクのスープをご紹介します。

    きゅうりは体の熱と湿気をとり、ココナッツミルクも胃を補い、体の熱をとります。

    消化に良く胃を補う鶏団子を加えて、一杯で栄養のとれるスープに。

    今回の吸い口はディル、きゅうりが体を冷やすので胃腸にやさしく体を温めるディルを。

    「きゅうりと鶏団子のココナッツスープ」のつくり方

    画像: 「きゅうりと鶏団子のココナッツスープ」のつくり方

    材料(4人分)

    画像: 材料(4人分)
    ● きゅうり1本
    ● 鶏ひき肉(もも肉)120g
    ●A
    ・塩小さじ1/3
    ・こしょう少量
    ・しょうが汁小さじ1
    ● 昆布5cm角
    ● ココナッツミルク100mL
    ● ディル適量
    ● 塩適量

    つくり方

     きゅうりは千切りにする。

     ボウルに鶏ひき肉とAを加えて粘りが出るまでよく練る。

    画像1: つくり方

     鍋に昆布と水300mL(分量外)を入れて昆布がふやけるまでおいてから火にかける。沸騰したらを丸めて入れる。

    画像2: つくり方

     昆布を取り出し、アクを取り除きの団子に火がとおったら、ココナッツミルクを加えて塩で味をととのえる。

    画像3: つくり方

     のきゅうりを加えて、温まったら器に注いでディルを散らす。

    画像4: つくり方
    画像5: つくり方


    荒木 典子(あらき・のりこ)

    料理家。国際中医薬膳師。青果卸を営んでいた料理上手の祖母と、母の影響で食に関心のある環境で育つ。神戸女学院大学文学部を卒業してフランスへ留学し、帰国後調理師学校にて料理の基礎を学び、調理師免許を取得。その後、上京して料理本の編集者として働いたのち、2007年に料理家として独立。

    現在は書籍やテレビの仕事を中心に、企業へのレシピ提供、料理店の監修などの仕事とともに、和食のお料理教室を主催。季節のていねいでシンプルな料理をモットーに、家庭でできる日本料理と洋食などレシピを提案する。また、おせち料理をライフワークとし、ほかにお雑煮の会を主催。著書に『いちばんくわしい 基本のおせち料理』『炊き込みごはん』(ともに成美堂出版)などがある。

    インスタグラム:@aranoric

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    『旬の和ごはん 12ヵ月』(荒木典子・著/講談社)

    『旬の和ごはん 12ヵ月』(荒木典子・著/講談社)

    画像: <芒種>きゅうりと鶏団子のココナッツスープ|暦と体に寄り添う、旬の養生スープ/荒木典子

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