• 日々の暮らしを楽しむには、体だけでなく、脳や心の健康も大切です。「もう歳だから」とあきらめる前に、小さな習慣を積み重ねることで、元気な脳に若返らせましょう。別冊天然生活『心と体が若返る小さな習慣』(扶桑社ムック)より、認知症予防医の広川慶裕先生に教わった、脳を若返らせる小さな習慣を紹介します。

    脳を若返らす3つのこと

    いつまでも健康的に暮らしたい。それには体だけでなく、脳が元気に働いてくれることが大切です。しかし、認知症予防医の広川慶裕先生は、「脳の衰えは40代から始まっています」といいます。

    「自覚症状を感じるようになるのは50代以降。ものの名前が出てこない、疲れやすい、集中力が続かないといった症状が起きる前のケアが大切です」

    正常で元気な脳機能を維持するには、以下の表の3つのポイントが重要です。そのためにも、脳によい「食・脳トレ・運動」を心がけるといいでしょう。

    脳を若返らせる3つのこと

     脳にエネルギーを送る

    高タンパク、高ビタミン、高必須脂肪酸、食物繊維、糖質制限

     脳に刺激を与える

     適度に運動する

    脳にエネルギーを送る習慣

    半熟卵を毎日3つ食べる

    画像: 半熟卵を毎日3つ食べる

    脳の活性化には、良質なタンパク質でエネルギーを補給することが不可欠。「完全食」の卵は、良質なタンパク質を効率的に摂取できます。

    卵の食べすぎはコレステロール過剰になると思われがちですが、大量に食べすぎなければ問題ありません。卵の栄養を最も効果的に摂取できる量としては、1日3個がおすすめのラインです。

    食べるときは、栄養素の吸収率が一番よい、白身だけが固まった半熟卵でどうぞ。

    甘いものは午後2~3時に

    画像: 甘いものは午後2~3時に

    糖質の摂りすぎは脳の血管を傷つけ、脳の健康を損ないます。甘いものはできるだけ控えめにしたほうがいいでしょう。とはいえ、どうしても甘いものが我慢できないというときも……。そんなときは、適切なタイミングと量に気をつけます。

    甘いものを食べるのに最適な時間は、午後2〜3時。1日のなかでも血糖値が上がりにくく、脂肪に変わりづらい時間帯です。

    ときにはサプリの力を借りる

    画像: ときにはサプリの力を借りる

    脳のエネルギーとなるATP(アデノシン三リン酸)をつくり出すには、さまざまな種類のビタミンが十分な量必要です。

    ビタミンは食べ物から必要十分な量を摂るのが難しいため、マルチビタミンなどのサプリメントを上手に活用しましょう。サプリメントは添加物の少ない良質なものを選ぶようにしてください。

    冷凍保存のシジミを常備する

    画像: 冷凍保存のシジミを常備する

    シジミのプロテインスコアは、卵と同じく100。必須アミノ酸9種類すべてを含み、脳を活性化するオルニチンも豊富です。

    冷凍することでシジミのオルニチンの量は8倍になるので、ぜひ冷凍保存して常備を。砂抜きして冷凍しておけば、そのまますぐに味噌汁にしたり、蒸し煮にしたりと調理も簡単。時短料理のお助け食材としても使えます。

    脳に刺激を与える

    1日1分、大きな声で音読を

    画像: 1日1分、大きな声で音読を

    簡単で効果が高い「脳トレ」としておすすめしたいのが、音読です。

    音読は、「文字を読む」「内容を理解する」「声に出して読む」「読んでいる自分の声を聞く」という複数のことを一度に行う作業。言語機能だけでなく、脳全体に刺激を与えて、血流を活発にしてくれます。

    金額を計算しながら買い物をする

    画像: 金額を計算しながら買い物をする

    計算がおっくうになるのは、脳の老化現象のひとつ。脳機能の衰えを判断するときも、引き算などの計算能力をテストします。

    この計算能力は、鍛えれば鍛えるほどよくなるもの。ドリルを使わなくても、日常的に計算をする機会はたくさんあるので、ぜひチャレンジしましょう。

    3日前の夕食を思い出す

    画像: 3日前の夕食を思い出す

    意識的に近時記憶を思い出して記憶回路を結び直すようにするのは、脳の記憶機能を高めることにつながります。

    たとえば、3日前の夕食を思い出してみましょう。すぐに思い出せなければ、昨日の夕食から時系列でさかのぼると記憶がよみがえりやすくなります。

    適度に運動する

    エア縄跳びでかかとを刺激する

    画像: エア縄跳びでかかとを刺激する

    骨から出るホルモン分泌を増やすには骨に刺激を与えるのが有効です。全身の骨に振動を与える運動としておすすめなのが、「エア縄跳び」。縄を使わず縄跳びをするイメージでジャンプすることで、室内でも行えます。

    歩くスピードでジョギング

    画像: 歩くスピードでジョギング

    有酸素運動は、脳を活性化する効果があります。なかでも、考えたり記憶したりする機能を司る脳の「前頭前野」は、有酸素運動によって発達します。

    日常的に習慣に取り入れやすい有酸素運動といえば、ウォーキングやジョギング。おすすめは、歩くのと同じくらいのスピードで走るジョギングです。このスピードで走ることで、負荷が1・5〜2倍にアップします。

    お出かけ中、歩く速さを変える

    画像: お出かけ中、歩く速さを変える

    歩くことは全身運動にもなり、下半身を鍛えながら脳に刺激を送るのにぴったり。

    大切なのは、ぼんやり歩くのではなく、意識的にスピードを変える、いつもと違う道を選ぶなどの「変化」。脳はそういう「ずれ」を察知して、全身にさまざまな司令を出し活発に働きます。

    別冊天然生活『心と体が若返る小さな習慣』

    別冊天然生活 心と体が若返る小さな習慣 (扶桑社ムック)

    別冊天然生活『心と体が若返る小さな習慣』(扶桑社ムック)

    老けないあの人の素敵な年の重ね方 (別冊エッセ)

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    お金をかけず、少し手をかけて健康になる
    暮らしを楽しむには、心と体の健康が大切です。心と体、お財布にもやさしく健康を保つには、元気なうちから体にいい習慣を実践して、不調や病気になりにくい暮らしをすることです。この本では、そんな、生き生きとした暮らしを送っている素敵な皆さんの健康習慣や、医師や専門家が教える、簡単に取り入れられる健康習慣、脳と心の健やかさを手に入れる方法を紹介します。健康を支えるタンパク質とカルシウムがたっぷり摂れる料理や、薬膳効果のあるスープのレシピも掲載しています。健康習慣を始めるのは、いくつになっても、遅すぎることはありません。自分だけではなく、家族のためにも健康寿命を延ばす習慣を暮らしに取り入れてみませんか。

    目次

    1章 あの人の健やかさの秘訣

    三上津香沙さん 下半身を温め、ゆるめて、めぐりのよい心と体に
    大橋マキさん 地元に育つ和ハーブで体を健やかに保つ
    德田民子さん 暮らしも健康も「ゆるやかなルール」で
    引田かおりさん バランスを大事にして、体と上手につきあう
    しらいのりこさん よい習慣を増やすことが、おのずと太らない暮らしに
    山田奈美さん 旬の食材と発酵食を毎日の食事に取り入れて

    2章 元気で若々しい体をつくる習慣&エクササイズ

    免疫力を高める朝の習慣
    健康寿命を延ばすお風呂の入り方
    血流をよくする1分エクササイズ
    心と体をゆるめる寝る前のストレッチ
    やせて、冷えにくい体をつくるねじれ筋伸ばし
    脳を若返らせる習慣

    3章 気になる症状を整える

    頭痛とうまくつきあう
    更年期を穏やかに過ごすための養生
    草薙龍瞬さん 満たされて暮らす新しい心のあり方
    タンパク質・カルシウムごはん
    薬膳デトックススープ



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