• 日本の伝統食や、薬膳への造詣が深い、料理家の荒木典子さん。二十四節気ごとに体の調子をゆるやかにととのえてくれる養生スープを紹介していただきます。今回は「寒露」の時季に食べたい、栗と豆腐のポタージュのレシピです。

    <寒露(10月8日〜10月22日)>

    秋分からどんどん夜が長くなっていき、冷たい霜が降りるころです。

    お米や野菜などの収穫の時季を迎えます。

    冬に向けて体をととのえていきたい時です。

    今年は暑さが長く続きましたので、まだまだ疲れが残っているかもしれません。無理をしないように気をつけましょう。

    日によって暑い日があったとしても、朝晩の気温が下がり、乾燥してくる季節です。

    冷たいものは取らないようにして、体を潤してくれる白い食べ物(蓮根、長いも、豆腐、豆乳、白木耳、梨など)を温かい状態で食べるようにしましょう。

    芋類や鶏肉などで胃腸をととのえることも大切です。夜は早く休み朝は少しゆっくりめに起きて養生しましょう。

    今旬の栗を使ったポタージュをご紹介します。

    栗は胃を養い、生命力でもある腎を補います。豆腐は体にたまった熱を冷まし、体を潤し落花生は肺を潤し、胃腸も整えてくれます。

    今回はおかずスープですが、甘くしてお汁粉のように召し上がってもおいしいです。

    「栗と豆腐のポタージュ」のつくり方

    画像: 「栗と豆腐のポタージュ」のつくり方

    材料(2人分)

    画像: 材料(2人分)
    ● 栗4〜5個
    ● 豆腐(木綿でも絹ごしでも)50g
    ● 炒り落花生5〜6粒
    ● だし汁400mL
    ● 塩適量

    つくり方

     栗は包丁か専用の皮むき器で皮をむく。炒り落花生は粗く刻む。

     鍋にだしとの栗を入れ、栗がやわらかくなるまで静かに火をとおす。

     ミキサーにと豆腐を入れてなめらかになるまでよく攪拌する。

     鍋にを戻して温め、塩で味をととのえる。器に注いでの落花生を散らす。

    画像: つくり方

    ※栗の甘味が少ない場合は、はちみつを適宜加えるとおいしくなる。



    荒木 典子(あらき・のりこ)
    料理家。国際中医薬膳師。青果卸を営んでいた料理上手の祖母と、母の影響で食に関心のある環境で育つ。神戸女学院大学文学部を卒業してフランスへ留学し、帰国後調理師学校にて料理の基礎を学び、調理師免許を取得。その後、上京して料理本の編集者として働いたのち、2007年に料理家として独立。
    現在は書籍やテレビの仕事を中心に、企業へのレシピ提供、料理店の監修などの仕事とともに、和食のお料理教室を主催。季節のていねいでシンプルな料理をモットーに、家庭でできる日本料理と洋食などレシピを提案する。また、おせち料理をライフワークとし、ほかにお雑煮の会を主催。著書に『いちばんくわしい 基本のおせち料理』『炊き込みごはん』(ともに成美堂出版)などがある。
    インスタグラム:@aranoric

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    『旬の和ごはん 12ヵ月』(荒木典子・著/講談社)

    『旬の和ごはん 12ヵ月』(荒木典子・著/講談社)

    画像: <寒露>栗と豆腐のポタージュ|暦と体に寄り添う、旬の養生スープ/荒木典子

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