(『天然生活』2020年1月号掲載)
煮ものの調味料や、つけだれなどに
冷蔵庫で1カ月保存可能な自家製調味料「しょうゆ黒麹」
精進料理店の店主・藤井小牧さんに、自家製保存食「しょうゆ黒麹」のつくり方を教えていただきました。
黒米を原料とする「黒麹」を発酵させてつくる、しょうゆ黒麹は、塩味とコクのなかに、ほのかな酸味が味わえます。
つけだれとしても活用でき、根菜などにつけておけば、味のしみた煮ものが手軽につくれます。
「しょうゆ黒麹」のつくり方
材料(つくりやすい分量)
● 黒麹 | 300g |
● しょうゆ(できれば「しろたまり」) | 600g |
つくり方
1 消毒した容器に黒麹としょうゆ300gを入れて混ぜ合わせる。
2 時折混ぜながら常温で10日~2週間程度おき、ゆっくりと発酵させる。麹がしょうゆを吸って乾いてきたら、そのつど、しょうゆを少量足す。
3 2週間程度たってもかための場合は、ヨーグルトメーカーを60℃に設定し、12時間保温する。
4 トロッとして、味がなじんできたらでき上がり。好みでフードプロセッサーにかけ、なめらかにすると使いやすい。清潔な容器に入れて密封し、冷蔵庫で保管する。
※でき上がる前に冷蔵庫には入れないこと。
※冷蔵庫で1カ月ほど保存可能。
「しょうゆ黒麹」を使って
「根菜の黒麹煮」のつくり方
ごはんによく合う煮物です。味付けは、しょうゆ黒麹のみの潔さ。
しょうゆ黒麹に根菜をつけておくことで、芯まで味がしみこみます。
材料とつくり方(2人分)
1 れんこんとごぼう各200g、皮をむいた里いも5個を食べやすい大きさに切る。ファスナー付きの保存袋に入れ、しょうゆ黒麹大さじ3を加えてなじませ、30分ほどおく。
2 厚手の鍋に水50mLと1を汁ごと入れる。ふたをして30~40分ほど、ごく弱火で煮る。たまにかき混ぜる。火を止め、20分ほどおいて味をしみこませる。
3 器に盛り、ゆでた青菜(写真はせり)を散らす。
〈撮影/川村 隆 取材・文/河合知子〉
藤井小牧(ふじい・こまき)
精進料理家の両親の下、鎌倉で育つ。東京・秋葉原のカフェ風精進料理店「こまきしょくどう」のおかみとして、現代の暮らしに寄り添う精進を提案。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです