• 歳を重ねるにつれ体形や肌感が変わり、選ぶ服も変わってきたという、服飾作家の美濃羽まゆみさん。鮮やかな色柄の服や和装が似合うのも大人の特権。40代を迎えた美濃羽さんに、“いま”の装いや服選びについてお話を伺いました。

    40代、服選びのマイルール

    みなさん、どんな装いが好きですか? ここ数回、私の服にまつわる思いや、洋裁作家になるまでのお話など、あれこれ綴っています。前回は、現在小学生と高校生になった子どもたちの服選びについて。このテーマの最終章として、今回は40代を迎えた私の服選びについてお話します。

    以前にお伝えしたように、若いころの服選びはさんざんトライ&エラーを繰り返していましたが、30代になり自ら服を手づくりするようになって、はじめて自分らしくいられる服を選べるようになってきました。

    そして、40代になったいま、私が服選びにおいて最も重要視しているのは主に3つ。

    ① 心地よさ

    ② 素材感

    ③ サイズ

    ひとつ目の「心地よさ」についていえば、たとえば袖ぐりやウエストまわりが窮屈だったり、肌触りがちくちくしたりしていると、着ているあいだじゅう気になってパフォーマンスががた落ちしてしまうので、カットソーを一枚買う時でも必ず試着して着心地を確かめるようにしています。

    トップスなら肩を回して後ろ襟が落ちてしまわないか、パンツなら膝の屈伸をしてみて違和感のある個所が無いかなど、直立不動の体勢だけでなく、体を動かしながら全身をくまなくチェックします。

    客観的にみると、かなり妙な動きをしている人ですが(笑)

    次に「素材感」

    もともとラフな洗いざらしが好きで、これまでよく着ていたのですが、40代になり体形や肌感が変わってきたのか、顔まわりには少し上質さを感じる素材を選ぶことが増えてきました。

    シルクや密度の高いラミーリネン、すべらかなオーガニックコットン……。

    また、天竺Tシャツやバスクシャツ、フーディなどのニット素材なら、洗いざらしではなくひと手間かけて、アイロンをさっとかけてから身に着けるようになりました。

    ちょっとしたことですが、それだけできちんと感が出る気がします。

    それでもやはりナチュラルなざっくりリネンの質感も大好きなので、そんな服を着たいときは華やぎを小物でプラス。

    たとえば光沢のあるゴールドのピアスや、マットシルバーのバッグ、きれい色のストール、個性的なアイウェアなどなど。

    そんな風に目を引く要素が加わると全体のバランスが取れるということにも、最近気づきました。



    〈写真・イラスト・文/美濃羽まゆみ 構成/山形恭子〉

    画像: 年を重ねることを楽しむために

    美濃羽まゆみ(みのわ・まゆみ)
    服飾作家・手づくり暮らし研究家。京町家で夫、長女ゴン(2007年生まれ)、長男まめぴー(2013年生まれ)、猫2匹と暮らす。細身で肌が敏感な長女に合う服が見つからず、子ども服をつくりはじめたことが服飾作家としてのスタートに。

    現在は洋服制作のほか、メディアへの出演、洋裁学校の講師、ブログやYouTubeでの発信、子どもたちの居場所「くらら庵」の運営参加など、多方面で活躍。著書に『「めんどう」を楽しむ衣食住のレシピノート』(主婦と生活社)amazonで見る 、『FU-KO basics. 感じのいい、大人服』(日本ヴォーグ社)amazonで見る など。

    ブログ:https://fukohm.exblog.jp/
    インスタグラム:@minowa_mayumi
    voicy:FU-KOなまいにちラジオ

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