一番大事なことって何かしら?
Tomyからあなたへ
私が考える一番大事。それは、「幸せ」と感じる時間をどれだけ過ごしているか、ということよ。
大きな目標のために努力すること? 仕事で認められること? なりたい自分になるための自分磨き? 失敗を恐れず新しいことにチャレンジするってこと?
本当にそうかしら。
それを一番大事なことにすると、ささいな問題の存在が大きくなって、それをつぶすことにとらわれてしまうんじゃない?
私が考える一番大事。それは、どれだけ「幸せ」と感じる時間を過ごしたか、ということよ。
ちょっときついことをいうようだけど、人はみんないずれ死ぬわ。
それをときどき思い出してみて。
そうしたら、きれいな夕日を眺めたり、子どもをぎゅっと抱きしめたり、おいしいディナーを食べたり、いつもお世話になっているあの人に会いに行ったり。
そんな時間を積み重ねて、自分が死ぬときに思い出せる幸せな記憶を増やしていくことが大事って気づくはずよ。
そしてそれを一番大事にしたら、悩んでいる時間がもったいなくて、自然と自分にとって楽しいことを選べるようになっていくと思うわ。
〈イラスト/カツヤマケイコ 取材・文/村山京子〉
※ 『暮らしのまんなか34』(扶桑社)からの一部抜粋記事です
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精神科医Tomy
精神保健指定医、日本精神神経学会専門医、産業医。精神科病院勤務を経て、クリニックに常勤医として勤務。『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)がベストセラーに。そのほか、『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)『他人を気にしない自分になる』(PHP研究所)『「内向的な人」の幸福戦略』(朝日新聞出版)など著書多数。 X:@PdoctorTomy