体を潤す食材をたっぷり摂って、風邪や感染症の予防に

薬膳・発酵料理家の山田奈美さんに、体を潤して風邪を予防する、‟一汁一菜”の薬膳レシピを教えていただきました。

この季節、乾いた空気を吸い込むことで、体の内も外も水分を損ないがち。

呼吸器が乾燥することで、せきやのどの痛みのほか、感染症も起こしやすくなります。

粘膜、皮膚、大腸を潤す旬のかぶや大根、青菜、りんご、かきのほか、豆乳、豚肉なども摂りましょう。

体を潤す食材

〈一汁〉「かきとほうれんそうの豆乳スープ」のつくり方

寒さとともにうま味の増すかきを、食べごたえのある主菜スープに。

豚肉、ほうれんそう、豆乳との組み合わせで潤い効果を上げます。

材料（2人分）

つくり方

１　かきは塩少々（分量外）をふってもみ、水で洗い流す。水けをふいて片栗粉を薄くまぶす。ほうれんそうは熱湯でかためにゆでて水にとり、水けをしぼって4cmくらいの長さに切る。

２　鍋を中火で熱してごま油をひき、かきを入れて焼く。両面に焼き色がついたらいったん取り出す。

３　２の鍋ににんにく、ひき肉、塩を入れて炒める。ひき肉に火が通ったら、小麦粉を加えてよく炒める。酒、水1カップ（分量外）を加え、沸騰したらかきを戻し入れてひと煮立ちさせる。

４　豆乳、ほうれんそうを加え、再び沸騰する直前に火を止める。

５　器に盛リ、チーズをふる。

〈一菜〉「かぶとにんじんとりんごのマリネ」のつくり方

昔から風邪のお供としておなじみのりんごを副菜に。

体にもみずみずしさを補います。

材料（2人分）

つくり方

１　かぶは薄い半月切りにして塩少々（分量外）をふり、しばらくおく。さらしなどに包んで水けをしっかりきる。にんじんはすりおろしてボウルに入れる。りんごは皮をむいて縦半分に切り、半分は芯を取ってすりおろし、にんじんのボウルに加える。半分は芯を取って薄いいちょう切りにする。アーモンドは粗くきざむ。

２　１のにんじん、りんごのボウルに塩、すだちのしぼり汁、しょうが汁を加えて混ぜる。かぶ、りんごのいちょう切りを加えてあえる。

３　器に盛り、アーモンド、ちぎったディルを散らす。

〈料理／山田奈美　撮影／有賀 傑　スタイリング／阿部まゆこ　取材文／保田さえ子〉

山田奈美（やまだなみ）　
国際中医薬膳師。「食べごと研究所」主宰。和食薬膳や発酵食品の教室を開く。著書に『季節のからだを整える おやこの薬膳ごはん』（クレヨンハウス）など。

※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです