<小寒(1月5日〜1月19日)>
小寒から寒の入りです。ここから大寒、立春までの1カ月間は「寒中」として一番寒い時季です。
この時季の養生としては、体を内からも外からも温めることと、お正月明けの疲れた胃を休めるようにすることが大切です。
体を温める牛肉や羊肉、根菜などや、寒くなると腎の機能が弱くなりますので、レバーなどの血を増やす食材や黒ごま、黒きくらげなどの黒い食材をとると良いです。
でも胃が疲れているときは、たくさん食べないこと。消化の良い温かいスープなどで軽い食事を心がけましょう。
牛肉と大根のスープをご紹介します。
時間はかかるレシピですが、牛肉から出たスープで体が温まり、やさしく体を整えてくれる滋味深いスープです。
コトコト煮ておくだけですので、時間のあるときにつくっておくといいスープです。
この時季や、疲れたときなどに召し上がってください。
牛肉は気と血を補い疲労を癒してくれます。大根は消化を助けて胃腸の気の流れをよくします。しょうがは体を温めてくれて、風邪気味のときに風邪を吹き飛ばしてくれます。こしょうはお腹を温めます。
「牛肉と大根のスープ」のつくり方
材料(2人分)
● 牛煮込み用肉(牛すじ、もも肉、肩肉など) | 250g |
● 大根 | 1/4本 |
● しょうが | ひと片 |
● 昆布 | 10cm角 |
● 水 | 1L |
● 塩、こしょう | 各適量 |
つくり方
1 大根は大きめに切り、しょうがは薄切りにする。牛肉は塊なら大きめに切って塩小さじ1をすり込んで5分ほどおく。
2 鍋に昆布と水を入れて火にかける。沸騰したら1の牛肉としょうがを入れて強火にする。アクが出てきたら取り除いて、ふたをして弱火にして30分ほど煮込む。
3 大根を加えて、ふたをしてさらに弱火で15〜20分煮る。
4 味をみて、薄ければ塩を加えて、器に注いで黒こしょうをかける。
荒木 典子(あらき・のりこ)
料理家。国際中医薬膳師。青果卸を営んでいた料理上手の祖母と、母の影響で食に関心のある環境で育つ。神戸女学院大学文学部を卒業してフランスへ留学し、帰国後調理師学校にて料理の基礎を学び、調理師免許を取得。その後、上京して料理本の編集者として働いたのち、2007年に料理家として独立。
現在は書籍やテレビの仕事を中心に、企業へのレシピ提供、料理店の監修などの仕事とともに、和食のお料理教室を主催。季節のていねいでシンプルな料理をモットーに、家庭でできる日本料理と洋食などレシピを提案する。また、おせち料理をライフワークとし、ほかにお雑煮の会を主催。著書に『いちばんくわしい 基本のおせち料理』『炊き込みごはん』(ともに成美堂出版)などがある。
インスタグラム:@aranoric
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