(『天然生活』2022年8月号掲載)
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
“動きと時間”のむだをなくして家事をスムーズに
玄関から洗面所、ランドリー、キッチン、ベランダまで一直線。
2年ほど前に中古マンションをフルリノベーションした本多さおりさんの自宅は、まさに「むだのない」空間のお手本のようです。
「家事動線をスムーズにすることが最優先。設計士の方に一直線で動ける間取りにしてほしいとお願いしました」
本多さんがなくしたい「むだ」とは、第一に「動きのむだ」のこと。
そのために大事なのは、ひとつひとつの家具や道具の配置です。
「自分や家族が家の中でどのように動くかを把握し、最小限の動きで取れるようにものの配置を決めます。何かのついでに家事ができる、もしくは道具をすっと楽に出し入れできるのが基本。“わざわざ”をなくすことがポイントです」
本多さんの上手な空間使いのヒント 01
ものは“よく使う場所”に配置し、動きを最小限に
二番目になくしたいのは「時間のむだ」です。
探しものをする時間も、家族に「あれどこ?」「あれ取って」といわれる時間もなるべくゼロに近づけたい。
そこでだれもが取りやすい配置を考えるのはもちろん、よく聞かれるものは収納にラベルを貼ってわかりやすく。
ラベルを貼らなくても、「工具」「掃除」など、大まかなジャンルだけは明確にして居場所を決め、「名もなき収納」をつくらないようにしています。
〈撮影/林 絋輝 取材・文/嶌 陽子〉
本多さおり(ほんだ・さおり)
生活重視・ラク優先の整理収納コンサルタント。夫と2人の息子との家族4人暮らし。現在はオンラインでの収納相談室を定期的に開催するほか、暮らしをラクにまわす工夫を雑誌や書籍などを通じて提案。著書に『私をあたらしくする51のこと』(大和書房)、『暮らしをそのままの自分に寄せて』(主婦の友社)など多数。