(『天然生活』2023年5月号掲載)
▼“心を整える”朝の過ごし方の記事一覧
「夕方の自分」がラクになる家事を朝こなし、毎日を元気に過ごす。ファームキャニング・西村千恵さんの“心を整える”朝時間
ラジオパーソナリティー・クリス智子さんの“心を整える”朝時間「五感が喜ぶ」朝の習慣で、自分らしく流されない暮らしを
毎日6時前に起き「朝の忙しさ」を手際よく楽しむ。ラジオパーソナリティー・クリス智子さんの“心を整える”朝の時間割
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「心」と「空間」を清める朝習慣で、日々を心地よく暮らす。林陽寺副住職・岩水ゆきゑさんの“心を整える”朝の時間割
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“朝は動いて、夜はゆっくり”とメリハリをつけて
西村さんが朝から元気に動ける秘訣は、そもそも夜の過ごし方にあるようです。
「子どもを寝かしつけたあと、仕事をしていた時期もあったんです。でも、自分も寝落ちしたり、子どもが夜泣きしたりで、結局うまくいかない……って思いしか残らない。ならばいっそのこと、夜は仕事をしないと決めて、本を読んだり映画を見たり、自分の時間をもつことにしたら、気持ちがだいぶ軽くなりました」
仕事や家事に終わりがないからこそ、自分で区切りをつけている西村さん。そうして元気に朝をむかえたら、今度は朝のうちに、夕方の自分に気を配ります。
西村さんの「朝の時間割」
06:30 起床、簡単に身支度。部屋の片づけ(脱ぎっぱなしの服など)、換気、洗濯物をたたむ
06:50 朝食準備
07:00 子どもを起こす
07:15 朝食
07:45 小学生が登校。掃除機かけ、キッチンの片づけ、夕食の下準備。コンポストに生ごみを入れる
08:30 末っ子を保育園へ送る(夫と交代で、週3、4回ぐらい)
09:00 保育園へ送り、事務所へ出勤(または在宅ワーク)
06:40|部屋の片づけと換気
朝起きるとまずするのは、部屋の片づけ。
窓を開けて朝の空気を取り込みながら、子どもたちが脱ぎっぱなしにした服、三男が遊んだおもちゃなどを、サーッと定位置へ戻します。
夜寝る前に、子どもたちが片づけることにはなっていますが、そうきっちりとはいかないもの。
朝イチのフォローで、一日を気持ちよくスタートします。

「片づけていると、家のあちこちにスーパーボールが転がっているんですよ」と笑う西村さん
06:45|洗濯物をたたむ
保育園児もスポーツ少年もいる西村家の洗濯は「やってもやっても終わらない!」そうです。
とくにたたむ時間がないため、洗濯して乾いた服は、いったん大きなかごに入れ、すきを見てたたんだり、そこから着てもらったり。
それでも、たたみきれずに翌日にもち越すことが多いので、朝のうちにたたんでかごの中をリセットします。

夫婦の家事分担は「そのときどきで、できるほうがやります。洗濯物たたみは夫のほうが得意かも」
07:15|おにぎりと味噌汁の朝食
「育ち盛りの子どもたちの体には、お米とお味噌を食べさせたくて」という西村さんちの平日の朝食は、おにぎりと味噌汁が定番。
忙しい朝に、洗い物を減らせる点でも効率的なメニューです。
ときどきは目先を変えて、お餅を焼いたり、米粉のパンケーキを焼いたりすることも。
なるべく子どもたちが好きなフルーツを添えています。

今朝のおにぎりは、七分づきのお米に、炊り玉子と青菜炒めを混ぜたもの
07:45|汚れたところを掃除
ほこりがたまる階段と、ダイニングテーブルの下の食べこぼしは、そのままにしておくと汚れが目立つから、子どもが登校したあとでサッと部分掃除しています。
「まとめて掃除をする時間はとれなくても、ここだけは! というポイントを押さえておけば、仕事から帰ってきたときにブルーにならなくてすむんです」

掃除機はスティック型の「マキタ」が楽。家じゅうこれ一台

掃除機では吸い込みにくい食べこぼしは、小さなほうきで掃くのが手っ取り早い
08:15|夕食の下準備
帰宅から夕飯までの時間が短いので、一から料理をするとあわただしくなるし、気持ちもくじけます。
そこで、野菜を蒸す、乾物をもどすなどの展開自由な下ごしらえだけを済ませておくように。
たとえば里いもを蒸したら、あんかけにしたり、野菜ソースであえたり……といった具合。
メニューを決めすぎないのが長続きのコツ。

野菜は、無水調理のできる鍋で蒸すのが簡単

西村さんが生産している野菜ソースのびん詰め「ファームキャニング」。
08:20|コンポストに生ごみを入れる
仕事で畑に関わり、自宅の庭でも野菜を育てている西村さん。
自分たちのできる範囲で循環的に暮らしたいとの思いがあり、コンポストで堆肥づくりをしています。
料理中に出た生ごみはボウルにためておき、一日一回、朝の台所仕事が終わったタイミングでコンポストへ。
「ごみの上から土をかけるとにおいが出るのを抑えられます」

資源ゴミ置き場の隣に設置したコンポストは2槽式。片方にごみを捨て、もう片方で熟成させている
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〈撮影/林 紘輝 取材・文/石川理恵〉
西村千恵(にしむら・ちえ)
小6、小3、2歳保育園児の母。無農薬の規格外野菜を、日常の料理に活躍する味つけにしてびん詰め販売するほか、ケータリング、畑のスクールを手がける。著書に『野菜まるごと 畑のびん詰め』(NHK出版)、『畑から生まれた野菜のいちばんおいしいレシピ』(家の光協会)がある。http://www.farmcanning.com/
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです

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