• 土地に伝わる郷土食には、素朴で特別なおいしさがつまっています。昔ながらの味を求めて、料理家の飯島奈美さんと群馬県の高山村をめぐりました。今回は、高山村の郷土食「生こんにゃく」のつくり方を、こんにゃく農家で料理上手と評判の、松井ゆき子さんに習いに行きました。
    (『天然生活』2020年1月号掲載)

    「生こんにゃく」づくりを教わる

    地元の人が自信を持って勧める、手づくり生こんにゃくを体験。豊かな風味と、ぷるんとした食感に、飯島さんもすっかりとりこに。

    画像: 「生こんにゃく」づくりを教わる

    生こんにゃくの食感と風味を存分に味わえる刺し身と田楽。

    田楽には甘くした自家製味噌をかけて。佃煮は火を入れることでほどよい歯ごたえになり、また美味。

    「生こんにゃく」のつくり方

    画像1: こんにゃく芋からつくる、絶品「生こんにゃく」のつくり方。飯島奈美さんが群馬県・高山村で教わった“昔ながらの受け継ぐ味”

    約1.5kgのこんにゃく芋。植え替えを3回行い、3年かけて成長する。

    こんにゃくづくりは1kgの芋に対して水を約4L使う。

    画像2: こんにゃく芋からつくる、絶品「生こんにゃく」のつくり方。飯島奈美さんが群馬県・高山村で教わった“昔ながらの受け継ぐ味”

    まんなかの花芽を取り除き、たわしで洗って皮をむく。

    手がかゆくならないように手袋をして、手を滑らせないように注意して。

    画像3: こんにゃく芋からつくる、絶品「生こんにゃく」のつくり方。飯島奈美さんが群馬県・高山村で教わった“昔ながらの受け継ぐ味”

    ひと口大に切り、適量の水とミキサーにかける。

    桃のようないい香りがするが、生の状態は毒性が強いので絶対に食べないこと。

    画像4: こんにゃく芋からつくる、絶品「生こんにゃく」のつくり方。飯島奈美さんが群馬県・高山村で教わった“昔ながらの受け継ぐ味”

    液状になったこんにゃく芋と水を鍋に入れてとろ火にかける。

    よくかき混ぜながら煮て、桃色がかってねばりが出てきたら火を止める。

    画像5: こんにゃく芋からつくる、絶品「生こんにゃく」のつくり方。飯島奈美さんが群馬県・高山村で教わった“昔ながらの受け継ぐ味”

    鍋が熱いうちに、ぬるま湯(200mL)で溶いた炭酸ソーダ(25g)を加える。

    空気を含ませるようにかき混ぜ、のり状になるまで練る。

    画像6: こんにゃく芋からつくる、絶品「生こんにゃく」のつくり方。飯島奈美さんが群馬県・高山村で教わった“昔ながらの受け継ぐ味”

    プラスチック容器などの型に入れ、固まるまでおく。

    ある程度固まったら、こんにゃくをひっくり返すと面がきれいになる。

    画像7: こんにゃく芋からつくる、絶品「生こんにゃく」のつくり方。飯島奈美さんが群馬県・高山村で教わった“昔ながらの受け継ぐ味”

    お湯を替えて30分ずつ2回ゆでて、あく抜きをして完成。

    食べるときは好みの大きさに切り、10分ほどゆでてからいただく。



    <撮影/有賀 傑 取材・文/熊坂麻美>

    飯島奈美(いいじま・なみ)
    東京都八王子生まれ。フードスタイリストとして数々のテレビCM、映画、テレビドラマに関わり、記憶に残る「食」を表現。オリジナルレシピ付きのエッセイ集『ご飯の島の美味しい話』(幻冬舎)など著書多数。

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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