• 人生100年時代といわれる昨今。92歳の評論家・樋口恵子さんに、誰もがいずれ経験するであろう「老後の悩みや不安」を解決するヒントを教えていただきました。本記事では、『老いてもヒグチ。転ばぬ先の幸せのヒント』(清流出版)より、日々の億劫とうまく付き合うコツや、老後のお金の不安を解消するための、60代からの仕事探しについてご紹介します。

    歳をとったらすべてが「億劫(老っ苦う)」

    後期高齢者の仲間入りとともに湧いてくる億劫の虫。

    食卓を整えるのも、お風呂に入ることさえも、なかなか行動に移す気になりません。

    体を動かさないと次に進めないので、「エイッ!」と気合いを入れて無理やり自分を鼓舞している状態です。

    億劫は「老っ苦う(おっくう)」。

    これを老っ苦うといわずして何と呼べばいいのでしょう。まさに、老いの苦しみとの闘いです。

    友だちに会いに行くのも、以前はあんなに楽しみにしていたのに、いまは雨でも降ろうものなら、出かけるのが億劫でやめてしまうありさま。

    家で寝っ転がって、テレビでもみていたほうが楽だと思うからです。

    「これではいけない」と思い直し、そのたびに、億劫を追い払っているわけですが、闘い過ぎると疲れ果て、逆に生きる気力が萎えてきます。

    がんばりが効かないのも、また老いなのです。

    ※ 本記事は『老いてもヒグチ。転ばぬ先の幸せのヒント』(清流出版)からの抜粋です。

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    『老いてもヒグチ。転ばぬ先の幸せのヒント』(樋口恵子・著/清流出版・刊)

    画像: 92歳、老いからくる「億劫」とうまくつき合うコツと「貧乏ばあさん」にならないための‟仕事のススメ”/評論家・樋口恵子さん

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    経験、実感、調査データからひも解く、ヨタヘロ期のココロエ。
    わたくし92歳。ムリせず、楽しく、少しがんばって、暮らしています。

    【目次】
    はじめに 幸せな「老い」を生ききるために
    第1章 人生一〇〇年時代の「老い」とは
    第2章 老いに必要な、ライフスタイルを身につける
    第3章 健康管理・危機管理は人の手も借りて万全に
    第4章 自分の気持ちを大切にする人生の終い方
    第5章 この先も人生の主人公。前向きに生きるには
    おわりにかえて 私のターニングポイントと、力を注いできたこと


    画像: 地域の広報紙を活用して仕事を探す

    樋口恵子(ひぐち・けいこ)
    1932年、東京都生まれ。東京大学文学部卒業。時事通信社、学習研究社、キヤノン株式会社を経て、評論活動に入る。政府の男女共同参画会議の委員などを歴任。介護保険制度創設に尽力するなど、女性や介護、高齢者問題に深くかかわり、執筆や講演などに力を注ぐ。NPO法人「高齢社会をよくする女性の会」前理事長(現在は名誉理事長)。著書に『老いの福袋 あっぱれ!ころばぬ先の知恵88』『老いの上機嫌 90代!笑う門には福来る』(ともに中央公論新社)など多数。



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