ひとりの老後に備えて、いま働いておく
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女性は男性より平均寿命が約6歳以上長いうえ、年上の夫と結婚している妻は、ひとりの老後がさらに長くなる可能性があります。
高齢女性の不安の大半は、お金がないことだと、私は思っています。
若い頃から働き続けてきた女性は、ある程度の貯金もあるでしょうし、会社員だったら老齢厚生年金もあるので、経済的な余裕があるでしょう。
しかし、専業主婦だった高齢の妻が夫に先立たれると、年金額がぐんと減り、「貧乏ばあさん」の道へまっしぐらです。
「この先どうなるのだろう」と心配になった人は、働いて少額でも収入を得る手立てを考えましょう。
「体力も気力もない」「この歳で仕事があるの?」と思われるかもしれません。
私の経験からいって、60代であれば、まだまだ体は動くので十分働けます。
70代であっても、できる仕事は探せばいくらでもあります。
※ 本記事は『老いてもヒグチ。転ばぬ先の幸せのヒント』(清流出版)からの抜粋です。
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経験、実感、調査データからひも解く、ヨタヘロ期のココロエ。
わたくし92歳。ムリせず、楽しく、少しがんばって、暮らしています。
【目次】
はじめに 幸せな「老い」を生ききるために
第1章 人生一〇〇年時代の「老い」とは
第2章 老いに必要な、ライフスタイルを身につける
第3章 健康管理・危機管理は人の手も借りて万全に
第4章 自分の気持ちを大切にする人生の終い方
第5章 この先も人生の主人公。前向きに生きるには
おわりにかえて 私のターニングポイントと、力を注いできたこと
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樋口恵子(ひぐち・けいこ)
1932年、東京都生まれ。東京大学文学部卒業。時事通信社、学習研究社、キヤノン株式会社を経て、評論活動に入る。政府の男女共同参画会議の委員などを歴任。介護保険制度創設に尽力するなど、女性や介護、高齢者問題に深くかかわり、執筆や講演などに力を注ぐ。NPO法人「高齢社会をよくする女性の会」前理事長(現在は名誉理事長)。著書に『老いの福袋 あっぱれ!ころばぬ先の知恵88』『老いの上機嫌 90代!笑う門には福来る』(ともに中央公論新社)など多数。