• 母の習慣を真似て、旅先で出合ったくだものを現地でジャムにし、旅の余韻を楽しんでいるという菓子研究家加藤里名さん。本記事では、加藤さんの著書『くだものの保存食とお菓子』(主婦と生活社)より、冬の余韻を長く楽しめる保存食「オレンジピール」のつくり方を紹介します。

    オレンジピールのつくり方

    しっとりとやわらかな食感を目指しました。そのためにはグラニュー糖を少しずつ加えていくのがポイント。

    ゆでこぼして苦みを取り除くのも重要な工程です。

    チョコレートをコーティングしたり、パウンドケーキの具材にしたり、さまざまに応用できる保存食です。

    画像: オレンジピールのつくり方

    材料(つくりやすい分量)

    ● オレンジ3個(750g)
    ● グラニュー糖下ゆでしたオレンジの皮の重量と同量

    下準備

    オレンジの皮に塩適量をこすりつけ、よく洗う。上下を薄く切り落とし、4等分のくし形切りにして果汁を絞る(果汁はで重量を量る)。皮と薄皮の間に切り込みを入れ、薄皮をはずす。

    画像1: 「オレンジピール」のつくり方。季節の余韻を長く楽しむ、冬のくだもの保存食/菓子研究家・加藤里名さん
    画像2: 「オレンジピール」のつくり方。季節の余韻を長く楽しむ、冬のくだもの保存食/菓子研究家・加藤里名さん

    つくり方

     鍋にオレンジの皮とたっぷりの水を入れて中火で熱し、沸騰したら中火のまま10分ほどゆでる。鍋ごと流し台に移してゆで汁をゆっくり捨て、流水をあてながら皮をしっかり洗う。再びたっぷりの水を加え、同様にあと2~3回繰り返す。オレンジの皮に竹串を刺してすっと通り、少し食べてみて強い苦みがなければOK。

    画像1: つくり方

     オレンジの皮を取り出し、縦に幅8mmに切る。皮の重量を量り、同量のオレンジ果汁とグラニュー糖を用意する(果汁の重量がたりない場合は水適量をたす)。

    画像2: つくり方

     鍋にオレンジの皮と計量した果汁を入れる。グラニュー糖の1/3量を加えて中火で熱し、煮立ってきたら弱火にして15分ほど煮る。続けてグラニュー糖の1/3量を加えて15分ほど煮て、残りのグラニュー糖を加えて15分ほど煮る。ゆるくとろみがつかない場合はさらに10分ほど煮詰め、そのまま冷ます。

    画像3: つくり方

    *保存期間

    冷蔵で約2週間/冷凍で約6カ月

    〈撮影/鈴木静華 スタイリング/駒井京子 文/佐藤友恵〉

    ※ 本記事は『くだものの保存食とお菓子』(主婦と生活社)からの抜粋です。

    ▼加藤里名さんの保存食レシピはこちら

    * * *

    『くだものの保存食とお菓子』(加藤里名・著/主婦と生活社・刊)

    画像3: 「オレンジピール」のつくり方。季節の余韻を長く楽しむ、冬のくだもの保存食/菓子研究家・加藤里名さん

    amazonで見る

    ◆春夏秋冬の「くだものの保存食」と、保存食を使った「お菓子」のレシピ本◆

    世界中で親しまれているジャムやコンポート、マーマレードなどの保存食。

    傷みやすいくだものも、旬が短いくだものも、保存食にすることで季節の余韻を長く楽しめる特別な存在に。

    そんな、くだものの保存食に魅了された加藤里名さんによる、季節のくだものを使った保存食のレシピを紹介します。

    新たなおいしさを味わうことができる、保存食を使ったお菓子のレシピも収録。

    【CONTENTS】
    ● 春
    ・まるごといちごジャム
     └アーモンドケーキ
    ・びわのコンポート
     └びわの型なしタルト など
    ● 夏
    ・桃のコンポート
     └桃のゼリー
    ・完熟梅のジャム
     └完熟梅のソルベ など
    ● 秋
    ・栗の渋皮煮
     └マロンパイ
    ・いちじくのジャム
     └いちじくとラズベリーのマフィン など
    ● 冬
    ・レモンカード
     └レモンカードのブッセ
    ・みかんのコンポート
     └みかんの温白玉 など



    加藤里名(かとう・りな)
    菓子研究家。大学卒業後、会社員として働きながら「イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ」の菓子教室でフランス菓子を学び、退職後に渡仏。パリのLECORDON BLEUの菓子上級コースを修め、その後は人気パティスリー、LAURENT DUCHÊNEにて修業。帰国後の2015年より東京・神楽坂にて「洋菓子教室Sucreries」を主宰し、クッキー缶の通信販売や、百貨店の催事への出店、メディアへのレシピ提供など、幅広く活動中。著書に『パウンドケーキ 無限レシピ』『そのまま食べてもおいしい! ふわふわスポンジ生地のお菓子』『あれもこれも作れる! パウンド型のいちばんおいしいお菓子たち』『ナンバーケーキ』(すべて主婦と生活社)、『はじめてのクッキー缶』(家の光協会)、『レモンのお菓子づくり』(誠文堂新光社)など。



    This article is a sponsored article by
    ''.