• 人生100年時代といわれる昨今。92歳の評論家・樋口恵子さんに、誰もがいずれ経験するであろう「老後の悩みや不安」を解決するヒントを教えていただきました。本記事では、『老いてもヒグチ。転ばぬ先の幸せのヒント』(清流出版)より、‟もしも”のときに助けてもらうための体制づくりや、生きていくうえで欠かせない人間関係のつくり方をご紹介します。

    ご近所さんと地域との結びつきを大切に

    画像: ご近所さんと地域との結びつきを大切に

    安否確認の第一歩はご近所さんです。

    この頃は、近所づき合いがだんだんなくなりつつありますが、お隣同士、「おはよう」「元気?」などと声をかけ合っているだけでも、普段と変わったことがあれば気づくことができ、「孤独死」を防ぐ手立てになるでしょう。

    ご近所から少し範囲を広げてみれば、地域にも助け合いの仕組みがあります。

    私は、シルバー人材センターに週に2回の食事づくりを頼んでいますが、こうした地域の労働力を活用することも、地域での結びつきを深めます。

    「遠くの親戚より近くの他人」とは、よくいったもの。家族のいない高齢者は、地域の助け合いがなければ生きていけないのです。

    夫が存命の人なら少なからず会話があります。しかし、「おひとりさま」になれば話す相手もおらず、人恋しくなります。

    顔見知り程度でもいたほうがいい。いるといないとでは、寂しさが違うのです。

    さまざまな形の人間関係をもっていることは、生きていくうえで欠かせないこと。

    だからこそ、出会いと楽しみを求めて外に出かけましょう、といいたいのです。

    ※ 本記事は『老いてもヒグチ。転ばぬ先の幸せのヒント』(清流出版)からの抜粋です。

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    『老いてもヒグチ。転ばぬ先の幸せのヒント』(樋口恵子・著/清流出版・刊)

    画像: 92歳、もしもに備える「体制づくり」できるかぎり体を動かし、人との交流で心も元気に/評論家・樋口恵子さん

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    経験、実感、調査データからひも解く、ヨタヘロ期のココロエ。
    わたくし92歳。ムリせず、楽しく、少しがんばって、暮らしています。

    【目次】
    はじめに 幸せな「老い」を生ききるために
    第1章 人生一〇〇年時代の「老い」とは
    第2章 老いに必要な、ライフスタイルを身につける
    第3章 健康管理・危機管理は人の手も借りて万全に
    第4章 自分の気持ちを大切にする人生の終い方
    第5章 この先も人生の主人公。前向きに生きるには
    おわりにかえて 私のターニングポイントと、力を注いできたこと


    画像2: 体を鍛えて外に出かけ、人との交流で心も元気に

    樋口恵子(ひぐち・けいこ)
    1932年、東京都生まれ。東京大学文学部卒業。時事通信社、学習研究社、キヤノン株式会社を経て、評論活動に入る。政府の男女共同参画会議の委員などを歴任。介護保険制度創設に尽力するなど、女性や介護、高齢者問題に深くかかわり、執筆や講演などに力を注ぐ。NPO法人「高齢社会をよくする女性の会」前理事長(現在は名誉理事長)。著書に『老いの福袋 あっぱれ!ころばぬ先の知恵88』『老いの上機嫌 90代!笑う門には福来る』(ともに中央公論新社)など多数。



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