体を鍛えて外に出かけ、人との交流で心も元気に
地域には、人と出会える場が意外に多くあります。
公民館や図書館、地域センターでの催しや講座などには、積極的に参加してみてください。学習系の講座ではさまざまな学びがあるし、手仕事系なら作る喜びがあります。
学びや喜びが、外出しようと思う背中を押し、元気に生きる秘訣となることでしょう。
今日は調子がいいから参加してみようと思える時だけでもいいし、嫌ならやめていいのですから、片っ端から試してみて、自分に合うものを探してみましょう。
それができるのも、歩ける体があってこそ。体力づくりが必要なのです。
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公民館や体育館などの公共施設に併設されているスポーツジムなどでは指導者がいますから、そこを利用して、いまからでも運動を始めましょう。
そこで友だちができればなおよし。ヨタへロでも、おしゃべりができて、行きたいところに自分で行けたら、毎日を楽しく生きられそうです。
※ 本記事は『老いてもヒグチ。転ばぬ先の幸せのヒント』(清流出版)からの抜粋です。
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経験、実感、調査データからひも解く、ヨタヘロ期のココロエ。
わたくし92歳。ムリせず、楽しく、少しがんばって、暮らしています。
【目次】
はじめに 幸せな「老い」を生ききるために
第1章 人生一〇〇年時代の「老い」とは
第2章 老いに必要な、ライフスタイルを身につける
第3章 健康管理・危機管理は人の手も借りて万全に
第4章 自分の気持ちを大切にする人生の終い方
第5章 この先も人生の主人公。前向きに生きるには
おわりにかえて 私のターニングポイントと、力を注いできたこと
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樋口恵子(ひぐち・けいこ)
1932年、東京都生まれ。東京大学文学部卒業。時事通信社、学習研究社、キヤノン株式会社を経て、評論活動に入る。政府の男女共同参画会議の委員などを歴任。介護保険制度創設に尽力するなど、女性や介護、高齢者問題に深くかかわり、執筆や講演などに力を注ぐ。NPO法人「高齢社会をよくする女性の会」前理事長(現在は名誉理事長)。著書に『老いの福袋 あっぱれ!ころばぬ先の知恵88』『老いの上機嫌 90代!笑う門には福来る』(ともに中央公論新社)など多数。