Q:足の爪が割れやすく、切りづらいです。栄養不足でしょうか?

とうとう小指の爪はなくなってしまいました……
最近、足の爪が切りづらくなってきました。薄くて割れやすく、小指の爪はすでになくなってしまっています。
栄養が足りていないということなのでしょうか? なにか病気のサインだったら嫌だなぁと心配です。原因と対策を教えてください。
(花子さん 50代/主婦)
A:爪トラブルの原因は乾燥と栄養不足。割れにくい爪の切り方も伝授します

爪にはタンパク質などの栄養素と、十分な水分も必要です
爪の構造と、割れやすくなる原因
今回は花子さんからの爪が薄くて割れやすく、切りづらいというご相談です。
爪は三層構造になっており、表面からトッププレート(背爪)、ミドルプレート(中爪)、アンダープレート(腹爪)の3層が重なり、1枚の爪を構成しています。
爪の主な成分はタンパク質の一種であるケラチンです。トッププレートは油分が多く、縦方向にケラチンが連なっており、ミドルプレートは水分が多く、横方向にケラチンが連なっており、アンダープレートは油分が多く、縦方向にケラチンが連なっています。
爪の表面が薄く捲れたり、縦に割れたり、横に割れたりするのはこの層が違うためです。
ケラチンは適度な水分を含んでいるのですが、この爪が寒い季節などで乾燥したり、栄養不足になったりすると爪が割れやすくなります。
マニキュアや除光液の影響でも割れやすくなってしまう場合もあります。内科的には鉄欠乏性貧血が原因の場合や、皮膚科的には爪の白癬菌(水虫)などが原因の場合もあり、ご心配な場合には一度内科や皮膚科で検査を受けておくのも安心です。
爪を切るときには、乾燥を防いでやわらかくしてから
簡単な対策としては乾燥した状態で爪を切ると硬くて割れやすくなります。爪を切る前にお風呂に入って、爪を十分やわらかくしてから切るのもおすすめです。
爪切りでは爪に力がかかり割れやすくなるため、爪切りを使用せずヤスリで削って整える方法もあります。
また爪切りを使う際には広範囲を大きく爪切りで切るのではなく、少しずつ切るのもよいですね。
また手にハンドクリームを塗るように、現在では爪用のネイルオイルやネイルクリームなども市販されており、それらを活用するのもよいかもしれませんね。
爪によい栄養素とおすすめの食材
爪によい主な栄養素としてはタンパク質(アミノ酸)があり、これらを多く含む食材としては肉類の中でも脂肪分の少ない鶏肉や赤身の肉、魚、大豆製品や乳製品もおすすめです。皮膚や粘膜の健康維持に欠かせないビタミンはビタミンAやB2があります。
ビタミンAはレバー、緑黄色野菜に多く含まれています。ビタミンB2はレバー、うなぎ、卵、大豆製品、乳製品に多く含まれています。
鉄分は赤みの肉や魚、レバー、ひじき、小松菜、ほうれん草などに多く含まれています。
爪ケアにおすすめの漢方
漢方では爪が割れるのを血虚といって一種の栄養不足と考えます。
補血する(栄養を補う)漢方薬として温めて栄養を補う四物湯(しもつとう)や、四物湯に血流をよくする生薬を足した当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、栄養全体を改善し元気をつける人参養栄湯(にんじんようえいとう)などの方剤も使われます。
今回の記事が爪のトラブルでお悩みの花子さん始め、皆様の少しでもお役に立てれば幸いです。
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來村昌紀(らいむら・まさき)
頭痛専門の脳外科医として大学病院に勤務しながら漢方専門医の資格を取得。2014年、千葉県に、「らいむらクリニック」を開設。著書に『頭痛専門医・漢方専門医の脳外科医が書いた頭痛の本』『漢方専門医の脳外科医が書いた漢方の本・入門編』(ともにあかし出版)など。YouTubeチャンネル『らいむらクリニック チャンネル』でも、頭痛や漢方のお話を解説。
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