小さなベランダで愉しむ「寄せ植え菜園」

ガーデニングクリエイターでイラストレーターのたなかやすこさん。
ベランダガーデナーの先駆けとして、自宅ベランダの小さな菜園から、自然と暮らしをつなげる発信を続けています。
たなかさんのベランダ菜園は、ひとつのコンテナに数種類の野菜や花、ハーブを寄せ植えして育てるのが特徴。
本記事では、たなかさんの著書『ベランダで愉しむ 小さな寄せ植え菜園』より、ベランダ寄せ植え菜園の愉しみ方をご紹介します。
たなかやすこさんに教わる
ベランダで愉しむ寄せ植え菜園、5つのポイント
ポイント1 「コンテナひとつ」でOK

「初めて育てるのなら、ひとつのコンテナからスタートしても。土も肥料も最小限で少しずつ買い足し、季節ごとに野菜やハーブを植えてみる。たったひとつのコンテナでも、数種類の野菜やハーブが育って、食べることができます。
ポイント2 「寄せ植え」&「リレー栽培」

ベランダ菜園の最大のネックは、土の入れ替え問題。収穫後、重い土をどう扱えば…。そんなお悩みも土づくりで解決できます。微生物の力を借りながら、野菜やハーブや花と一緒に土も育てていく方法です。一年中、緑が絶えず、収穫が楽しめます。
ポイント3 微生物が元気に働く「土づくり」

田中さんの家には同じ土で10年以上も収穫しているコンテナが数種類あります。土は入れ替えず、少しずつ足しながら、ぬか床のように育てています。土の中の微生物が活発に動ける土をつくれば、植物も根から元気に育ちます。
ポイント4 肥料よりも「光合成」が大事

じつは肥料よりも大切なのが「光合成」。太陽にしっかり当てて、水をたっぷり与えれば、植物自ら光合成を行い、養分を蓄えます。日当たりのいい場所にハンギング鉢をつるしたり、置き場所も工夫したりしています。
ポイント5 気候変動に合わせた「植物選び」

酷暑のベランダは夜になっても気温が下がらず、実の生育が止まってしまう夏野菜も。そんな環境でも南国生まれの野菜なら元気に成長してくれます。アフリカ生まれのオクラ、ササゲ、モロヘイヤなどは夏の暑さにも負けず、収穫が楽しめます。
〈撮影/田中 淳 取材・文/松崎みどり、鎌田幸世〉
本記事は『ベランダで愉しむ小さな寄せ植え菜園』(山と溪谷社)からの抜粋です
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コンテナひとつからはじめよう
無農薬&土を使い続けてよく育つ!
暮らしのすぐ隣にある【小さな菜園】のつくり方&楽しみ方
自然の力を生かして育てるから、安心、おいしい!
ベランダ菜園のパイオニア、ガーデニングクリエイター&イラストレーターのたなかやすこさんが、コンテナ1つからはじめられるベランダ菜園の愉しみ方を紹介します。
たなかさんの野菜づくりは、野菜を花やハーブと一緒に寄せ植えして育てるのが特徴。そして、土は捨てずに使い続けることができます。
本書では、定番野菜の育て方と、収穫した野菜の味わい方、愉しみ方を豊富な写真付きで紹介。ベランダという限られたスペースを、使いやすく、センスよく見せる演出法や手作りグッズも。
春夏秋冬、いつからでもスタートできる、小さな菜園づくりのアイデアBOOKです。
たなか やすこ
ガーデニングクリエイター&イラストレーター。
ベランダガーデナーの先駆けとして、30年以上メディアや講演会等で活躍。自宅ベランダの小さな菜園から、自然と暮らしをつなげる発信を続けている。ホームセンターマガジン『Pacoma』で、「小さなお庭のDiary」連載。『ベランダ寄せ植え菜園』(誠文堂新光社)など著書多数。
https://www.greengloves.jp/
天然生活2025年5月号でも、たなかやすこさんの記事を掲載しています。ぜひあわせてお楽しみいただけましたら幸いです。