(『天然生活』2021年4月号掲載)
2歳のときから、娘の成長に合わせてつくりつづけるお弁当
「小さいうちはひと口サイズにしたり、好きなおかずを多めに詰めたり。お弁当カレンダーをつくっていた時期もありますね」
娘さんが2歳のときからずっとお弁当をつくりつづけている飛田和緒さん。毎日のレパートリーや栄養バランス、彩りなど、お弁当づくりはいろいろ気になるものです。育ち盛りのお弁当となるとなおのこと。長年、続けているからこその秘訣はなんでしょうか。
「常備菜やつくりおきも活用しつつやっています。きちんとだしをとってだし巻き玉子をつくることもあるけれど、寝坊したときは卵とマヨネーズだけでちゃちゃっとつくることも。どちらも違ったおいしさがあるんですよね」
今回、数えきれないほどのレパートリーから教えてくれたのは、あえて野菜が主役のお弁当です。
「肉や魚を入れることももちろんありますが、野菜が大好きなので週に1~2度は野菜だけのお弁当です。満足感を得られるよう味を濃いめにしたり、食べごたえのあるおかずを入れたり、全体のバランスを考えるようにしています」

汁けのあるおかずも汁を軽くきる程度でカップに詰めて。「心配なら、ごまやかつおの削り節を合わせるのもいいと思います」
「なすのかば焼き弁当」のつくり方
飛田さんからのメッセージ
娘へ。大好きな野菜のおかず、おなかいっぱい食べてね。

しょうがを効かせて甘辛く焼いたなすで、ごはんが進む。にんじん、スナップえんどう、玉子を詰めて色味もよく。
なすのかば焼き

しっかり味で肉や魚に負けないボリューム感。なすによく火をとおしてから調味料をからめて。
材料(2人分)
● なす | 3本 |
● 片栗粉 | 適量 |
● 塩 | ふたつまみ |
● A | |
・しょうゆ、砂糖、酒 | 各大さじ1 |
・しょうがのみじん切り | 1/2片分 |
● 油 | 適量 |
つくり方
1 なすは7~8mm幅のななめ切りにし、水に約5分ひたして水けをふき取る。片面に塩をまぶし、両面に片栗粉を薄くまぶす。Aを混ぜておく。
2 フライパンに油大さじ1を熱し、なすを並べ入れる。両面を焼き、途中、油が少なかったら足しながら焼く。焼けたものから取り出し、すべて焼けたらフライパンに戻し入れる。
3 2にAを加え、からめる。
〈撮影/川村 隆 取材・文/結城 歩〉
飛田和緒(ひだ・かずを)
料理家。身近にある四季折々の食材を使った家庭料理を提案する。お弁当にも大活躍の常備菜のレシピを集めた著書『常備菜』(主婦と生活社)は料理レシピ本大賞を受賞。著書に『くりかえし料理』(扶桑社)などがある。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです