(『天然生活』2024年5月号掲載)
夫の養鶏を手伝いながら地域活動をするうち市議に
「日々暮らすなかで、絶対モヤモヤって生まれるじゃないですか。ない人なんて、ほとんどいない。私の場合、そこでモヤモヤしつづけるんだったら、どう改善できるか考えて、ほら改善できた、よかった! と、生きていけるのがうれしいんですよね」
あなたにとって、一生ずっと輝いているために大切なことは? そんな質問を投げかけると、福岡県うきは市議会議員の高木あきこさんが答えてくれたのが、冒頭の言葉でした。

29歳で福岡県うきは市に移住。農家の嫁として、また子どもの友達からは「こうたのかあさん」として知られる存在
「ただ私は群れることは苦手だし、もともとは政治の世界とは真逆の、遠いスタンスにいたんですけどね」
ではなぜ、議員に? これまでのキャリアをひもといてみましょう。
出身は、千葉県。大学卒業後は建設資材のメーカーに入ったものの、いわく「バリバリの男社会」で毎日夜遅くまで働くような生活ゆえ、結婚後は続けられないと退職しました。
ただ「実家が飲食業で両親ともに働いていたので、働かないという選択肢はなかった」ということで、在宅介護のカスタマーセンターで働き始めることに。チャンスが舞い込んだのは、それからしばらくたったときのことでした。
「アパレル大手がカスタマーセンターをつくるので、立ち上げに参加してみないか、というお声がかかったんです」
<撮影/目野つぐみ 取材・文/山村光春>
高木あきこ(たかき・あきこ)
うきは市議会議員。約20年前に夫の故郷・浮羽町(現・うきは市)に移住。義母、夫、子どもとの三世代同居。2015年3月まで「九州ちくご元気計画」スタッフ、同年7月から2021年3月まで「うきは市男女共同参画センター」所長として活動。2022年にうきは市議に初当選。暮らす人のモヤモヤを解決し、子どもたちが戻りたい町にしたいと活動中。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです