イギリスのマーケットで出合った美しい缶
手づくり好きの星谷菜々さんの裁縫箱は、想像よりもコンパクト。
イギリス旅行で出合った手のひらサイズの小さな缶を、裁縫箱として使っているそう。

ふたに描かれた彩りのある風景画と、本体の側面に描かれた線画が対照的な美しさを放っているのが印象的です。
「この缶はイギリスへ旅行に行ったときに、アンティークマーケットで見つけて購入しました。缶は、昔はコレクターのように集めていましたが、いまはほどほどに…といいつつ、まだまだアトリエにはいろいろな缶や箱があります。海外へ行くととくに、かわいい缶は欲しくなってしまいますね」
“本当によく使うもの”だけを厳選してコンパクトに
以前はもっと大きな裁縫箱にいろいろと入れていたそうですが、結局使うものは限られてくることに気づき、最小限にしたそう。

「いまは、よく使う糸や針、道具を厳選してこの小さな缶に入れて、さっと取り出せてしまえるようにしています。針山は手芸家の友人にいただいた手づくりのもの。コウノトリモチーフの手芸用はさみや、母が使っていた手芸道具なども入れています」
アトリエには刺しゅうやサシェを飾って
お菓子や料理のレッスンをしたり、最近では不定期でバーとしてオープンしたり、多くの時間をアトリエで過ごすという星谷さん。
英国アンティークをイメージして自らデザインし、大工さんにオーダーした曲線の美しい壁掛け棚や、クッキー缶や布を収納しているスポーンコリなど、お気に入りの家具に囲まれたこの空間。
自ら刺しゅうを施したエコバッグやサシェなども飾って、楽しんでいるのだそう。
「コロナ禍で時間があったときに、刺しゅうに集中していた時期がありました。不安な時期だったけれど、刺しゅうをすることで心を落ち着けていましたね」
▼「裁縫箱」と中身を拝見シリーズはこちら
〈撮影/砂原 文 取材・文/飯作紫乃〉

星谷菜々(ほしや・なな)
菓子研究家。ワインエキスパート。毎月自身のアトリエapron room にて単発のお菓子教室を開催するほか、さまざまなアーティストとのコラボレーションも展開している。詳細はインスタグラム@apron_roomをチェック。