身近な野草が秘めている驚くべき力を知り、心身のケアに生かす知恵を教わりました。今回は、「美し山の草木舎」代表の渡部康子さんとフローリストの木村美香さんに、野草を使った蒸留水のつくり方を伺いました。
(『天然生活』2020年8月号掲載)
(『天然生活』2020年8月号掲載)
野草でつくる蒸留水
野草を蒸すことで香りの成分を含んだ水蒸気を発生させ、その気体を氷で冷却することで、一滴ずつ、エッセンスを抽出する芳香蒸留水。
透明な液体に野草の香りや成分が溶け込んでいるので、ルームコロンやリネンウォーター、手づくりコスメの材料として使えます。
野草の蒸留水のつくり方
草木舎では銅の蒸留装置を使っていますが、家庭用の蒸留器でも同様に抽出できます。
理科の実験のような作業自体も楽しんで。キャンドルの炎と野草の香りにいやされます。
つくり方
1 左からクロモジ、カキドオシ、和ハッカなど、好みの野草を用意。野草は生でもドライでもよい。

2 ハーブウォーターメーカーに野草と水をセット。上ボウルの中に氷をたっぷり入れ、キャンドルに火をつける。

3 中央のフラスコに溜まった蒸留水を、ルームスプレーやリネンウォーターの材料にする。

教えてくれた人

渡部康子さん(わたべ・やすこ)
「美し山の草木舎」代表。30代のときに家族で東京から美山に移住し、2010年に草木舎を立ち上げる。https://soumokutya.jimdofree.com/

木村美香(きむら・みか)
フローリストとしての知識やセンスを生かしつつ、奈良から草木舎に参加。薬草や染料を栽培し、“野山のはーばりすと”的な暮らしをしている。

草木舎の拠点は、昔ながらの日本家屋。
縁側から、美しい里山が一望できる。
手書き文字で書かれた、かわいらしい看板が目印。
<撮影/辻本しんこ 取材・文/野崎 泉、鈴木理恵(TRYOUT)>
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです