• 大人世代が抱える「こころとからだ」のお悩みや疑問について、頭痛・漢方専門「らいむらクリニック」の來村昌紀先生が、やさしく回答。今回は、サプリを毎日飲みたいけど心配という、S美さんのお悩みにアドバイスをお送りします。

    :市販のサプリは毎日飲んでも大丈夫? 注意点を教えてください

    画像1: 「サプリ」は毎日飲んでも大丈夫?“サプリ摂取”の注意点とポイントを解説。漢方との組み合わせも|來村先生のこころとからだのお悩み相談室

    効果を感じているので毎日飲み続けたいけど……

    市販のサプリは毎日飲んでも大丈夫なのでしょうか?

    肌荒れや風邪の予防などに、毎日サプリを飲んでいるのですが(ビタミン剤やビオチンなど、5種類くらい)、おなかや体への負担が気になっています。

    サプリの効果は実感しているので、できれば飲み続けたいのですが、気をつけた方がよいことがあれば教えていただきたいです。

    また漢方も取り入れたいと思っていますが、サプリと併用しても大丈夫でしょうか。サプリと漢方の違いや、一緒に飲んでもいい組み合わせなどがあれば教えてください。

    (S美 さん/50歳、会社員)

    :基本的にはOK。ただし、複数摂取は注意が必要です

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    副作用も頭に入れて、体の状態をみていきましょう

    サプリは毎日飲んでも大丈夫? 漢方との併用は?

    今回はS美さんからの「市販のサプリを毎日飲んでも大丈夫なのでしょうか?」というご相談です。

    基本的にはサプリメントは用法容量を守れば、体調に異変がなければ毎日継続しても問題ありません

    S美さんも効果を実感されているようですので問題はないと思われますが、ひとつ心配な点は、サプリメントを複数摂取することで過剰摂取になると注意が必要です。

    ビタミン剤でも過剰摂取すると、「ビタミンA」では脱毛、皮膚障害、「ビタミンD」では高カルシウム血症、「ビタミンE」では下痢、「ビタミンB6」では神経障害、尿路結石などの危険性があります。

    ビオチンはビタミンB群に属するものですが、過剰摂取による副作用は報告されていないので、ご安心ください。

    また漢方薬とサプリメントを併用することも、基本的には問題ありません

    サプリメントは食品として扱われるため、漢方薬も含めた医薬品のように、含まれている成分すべてを記載する義務はありません。そのため一部のサプリメントの中には表示成分以外の添加物などが含まれている可能性もあり、その成分がアレルギーや肝機能障害、腎機能障害、胃腸障害などを起こす可能性もあるため、注意が必要です。

    知っておきたい漢方薬の副作用と気をつけること

    一方、漢方薬を含め医薬品は効果もありますが、副作用もあり、効果が副作用を上回る場合のみ、副作用に注意しながら使用する必要があります。

    漢方の副作用としては、甘草(かんぞう)を含む方剤は低カリウム血症による浮腫や高血圧、黄芩(おうごん)を含む方剤では、肝機能障害や間質性肺炎などの症状が出る可能性もあります。

    有名な漢方薬ではやせ薬に使われる防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)も黄芩を含むため、ドラッグストアなどで個人で購入している方にも肝機能障害がみられる場合もあります。そのため、病院で漢方薬を処方する場合でも、定期的な血液検査を求められる場合があります。

    サプリと漢方の組み合わせは、自身の体の調子をよく見て

    また、サプリメントと漢方を一緒に飲む場合のよい組み合わせ・悪い組み合わせについてですが、これは非常に難しくて、多くの組み合わせがあるため、それぞれの組み合わせの具体的なデータがないというのが現状で、よいとも悪いともいえないのが実情です。

    そのため、その組み合わせの服用で体の調子がよければ続けてよいし、悪ければすぐに止めるようにと、僕個人は患者さんに勧めています。

    今回の記事がS美さん始め、サプリメントの服用でお悩みの皆様の少しでも参考になれば幸いです。

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    〈イラスト/コグレチエコ〉

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    來村昌紀(らいむら・まさき)

    頭痛専門の脳外科医として大学病院に勤務しながら漢方専門医の資格を取得。2014年、千葉県に、「らいむらクリニック」を開設。著書に『頭痛専門医・漢方専門医の脳外科医が書いた頭痛の本』『漢方専門医の脳外科医が書いた漢方の本・入門編』(ともにあかし出版)など。YouTubeチャンネル『らいむらクリニック チャンネル』でも、頭痛や漢方のお話を解説。
    YouTube:らいむらクリニック チャンネル
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