大人の肌にとって本当に必要なのは「シンプルスキンケア」

お話を伺った方
「美肌室ソラ」店主 舘山信子さん
東京・表参道にあるフェイシャルトリートメント専門店。佐伯チズ氏の美肌塾で学んだ経験を生かし、一人ひとりに合ったカスタムメイドオンリーワンの施術を行う。
美容情報が飛び交ういま、迷ってしまうスキンケア。本当に必要なケアって? 何が正解?
そんな疑問を「美肌室ソラ」の舘山信子さんに率直に聞いてみました。読めば、自分の肌に合った答えが見えてくるかもしれません。
肌のプロが解説、スキンケアの基本Q&A
Q.1 スキンケアアイテムはたくさん使ったほうがいいのでしょうか?
A.1 スキンケアはフルコースでなくてOK。基本のスキンケアをていねいに
数多くのスキンケアアイテムが発売されているので、「あれもこれもぬらなくては」をあせってしまう気持ちはわかります。でも、スキンケアはクレンジング、化粧水、クリームの3ステップが基本です。もし他にも使いたいものがあれば、この基本のケアにプラスしていくようにしてください。
舘山さんが考える「基本のスキンケア」
1.クレンジング(落とす)
2.化粧水(うるおいを与える)
3.クリーム(油分でふたをする)
Q.2 外出しない日も、日焼け止めはぬるべきですか?
A.2 家にいても日焼けをします。UVケアは毎日しましょう
日焼けは肌にとって大敵。シミの原因になるだけではなく、肌の老化を加速させてしまいます。外出しない日も、朝のスキンケアの最後に必ず日焼け止めをぬるようにしましょう。日焼け止めはたっぷりとぬるのがポイント。汗で流れてしまうので、ぬり直しも忘れずに。

UV対策ってやっぱり大事なんですね!

日焼け止めはケチらず、こまめにたっぷりとぬりましょう
Q.3 シートマスクって本当にいいのでしょうか?
A.2 メイクのりがよくなるので、時間があれば朝にするのがおすすめです
シートマスクをすれば美肌になるというわけではありませんが、シートマスクを使うと肌がやわらかくなり、メイクのりもよくなるため、朝の使用がおすすめです。ただし、長時間貼ったままにすると肌がふやけてしまい、かえって乾燥を招く原因に。使用時間の目安は3~5分程度にとどめましょう。
また、シートマスクは目元や口元が空いているものが多く、乾燥しやすいパーツにもかかわらず、ケアが行き届きにくい傾向があります。マスク後には、その部分の保湿も忘れずにていねいに行ってください。シートを化粧水がわりに使うのではなく、クリームをしたあと、スキンケアの一番最後にするのもいいですよ。

朝も夜もシートマスクがマスト!っていう人もいますが…

シートマスクはうるおいをプラスする役割はありますが、過剰に頼るのは注意
Q.4 朝と夜でスキンケアアイテムは変えるべきですか?
A.4 好みや気分で変えてみても。肌がゆらいでいる時は慎重に
さまざまな商品がお店に並んでいるので、試してみたいアイテムや、使うと気分が上がるものもありますよね。なので、朝と夜で必ずしもスキンケアを変える必要はありませんが、気分で変えてみてもいいと思いますよ。
ただし、肌がゆらいでいる時に、一気にアイテムを変えるのは避けましょう。万が一肌荒れを起こした際に、どのアイテムが合わなかったのかがわかるように、新しいものは1種類ずつ試してみてください。

朝と昼で変えなければ、というわけではないんですね!

スキンケアは、楽しみながら続けるのが一番!
Q.5 アイクリームは使うべきですか?
A.5 まずは基本のスキンケアをしっかりと行い、健康管理を
目のまわりは皮脂腺がなく、うるおいが不足しやすいパーツ。そのため、しっかりと保湿することがとても大切です。ただし、高価なアイテムを使わなくても、基本的なスキンケアをていねいに行えば十分に効果が期待できます。
まずはクレンジングで汚れを落とし、化粧水でうるおいを与え、クリームでしっかりフタをする。このシンプルなステップをきちんと重ねた上で、それでもクマなどが気になるようであれば、その原因に向き合ってみましょう。
たとえば、単なる寝不足なのか、目をこするクセがあって色素沈着を招いているのか――原因によって、必要な対策も異なります。

アイクリームってけっこう高価ですよね……

まずは基本のスキンケアをていねいに!
Q.6 スキンケアアイテムのブランドは揃えた方がいいですか?
A.6 必ずしも揃えなくてOKです。気分が上がるものを選びましょう
スキンケアは、なにより楽しく続けることが大切です。たとえば「化粧水がこのブランドだから、クリームも同じブランドを使わなければ……」と、かたくるしく考える必要はありません。気になるものや、使ってみたいと思えるアイテムを自由に取り入れてみてください。
また、年齢を重ねるにつれて、以前はしっくりきていたアイテムに物足りなさを感じることもあるはず。そんなときは、その時々の肌のコンディションに合わせて、アイテムを見直してみるのもひとつの方法です。
なお、ファンデーションやパウダーなどのメイクアップアイテムに関しては、ブランドを統一することでメイクが定着しやすくなるように設計されていることが多いので、スキンケアとは逆に、ラインでそろえるのがおすすめです。

スキンケアアイテムよりメイクアイテムを揃えたほうがいいんですね!

ひとつずつ好きなものを取り入れてみるといいですよ
〈撮影/星 亘 取材・文/高田真莉絵〉