• 手づくり暮らし研究家の美濃羽まゆみさんに、古くなった服をほかの用途にリメイクする方法を教えてもらいました。思い出いっぱいの子ども服はファブリックパネルに、着古したカットソーはアームカバーやレッグウォーマーに。気軽に楽しむ‟循環する暮らし”はじめてみませんか。

    できること、循環する暮らし

    以上のリメイクはミシンがなくとも、はさみと最低限の裁縫道具でできます。

    現代、服は安価で手軽に手に入ります。

    そのため私たちは、手元にあるTシャツ一枚でさえ、限りある資源を使ってつくられていることをつい忘れがちです。

    本来服一枚をつくるのには大変な手間暇がかかります。

    たとえば綿花を育て、収穫して紡績し、仕立てて染め上げるまでに、水資源だけでも膨大な量を要するといわれています。

    服一枚が私たちの手元にやってくるまでには、驚くほどたくさんの資源も使われているのです。

    昔の人は着物を一枚仕立てたら、長い年月をかけて大切にしてきました。

    破れを繕い、染め直し、ほどいて野良着や布団などに仕立て直しました。

    どんな小さなはぎれでも大切に使い尽くし、最後はかまどで灰にして肥料にしたんだとか。

    その畑ではまた、着物の材料となる綿花を育てたのです。

    そのような完璧に循環する暮らしは、いますぐには難しいかもしれません。

    でも、服たちが手元に来るまでの長い道のりに思いを馳せることは忘れずにいたいもの。

    捨ててしまう前に少し手をかけて、持てる資源を少しでも違う形で暮らしに役立てていけたらと思います。

    さて次回は「身近なものでできる手当て」のお話。 体のちょっとした不調を、台所にあるものでケアする小さなアイデアをお伝えします。お楽しみに!



    〈写真・文/美濃羽まゆみ 構成/山形恭子〉

    画像: できること、循環する暮らし

    美濃羽まゆみ(みのわ・まゆみ)
    服飾作家・手づくり暮らし研究家。京町家で夫、長女ゴン(2007年生まれ)、長男まめぴー(2013年生まれ)、猫2匹と暮らす。細身で肌が敏感な長女に合う服が見つからず、子ども服をつくりはじめたことが服飾作家としてのスタートに。

    現在は洋服制作のほか、メディアへの出演、洋裁学校の講師、ブログやYouTubeでの発信、子どもたちの居場所「くらら庵」の運営参加など、多方面で活躍。著書に『「めんどう」を楽しむ衣食住のレシピノート』(主婦と生活社)amazonで見る 、『FU-KO basics. 感じのいい、大人服』(日本ヴォーグ社)amazonで見る など。

    ブログ:https://fukohm.exblog.jp/
    インスタグラム:@minowa_mayumi
    voicy:FU-KOなまいにちラジオ

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