りんごひとつで、おやつの素が完成

「りんごの季節になると、プライベートでもよくつくります」と、ふわ作チームの池 亜希子さんが秋のくりかえしレシピを教えてくれました。
「材料は、りんごと砂糖と生クリームの3つだけ。鍋ひとつで、20分ほどあればつくれます」
一度つくれば、冷蔵で約1週間保存でき、スコーンやトーストに乗せたり、パウンドケーキやマフィンのフィリングに使ったり、用途もいろいろ。「アレンジが楽しいんです」と話します。
カラメリゼの工程が、おいしさの鍵

手軽につくれる行程でも、気をつけたいのがカラメルづくり。
「砂糖を煮詰める最初の段階で、混ぜずに、さわらず、ぐっとがまんです。強火で煮るとムラになりやすいので、中火がよいと思います」
カラメリゼの工程はていねいに。
「りんごのシャリシャリ感をもっと出したいときは、煮る時間を縮めてみたり、大人のビターな味にしたいときは生クリームを入れずにつくったり。好みに合わせて調節すると、味のバリエーションがぐんと広がりますので、ぜひ自分好みを楽しみながら見つけてみてください」
ふわ作流
「りんごキャラメル」のつくり方

材料(つくりやすい分量)
● りんご(紅玉) | 1個 |
● 砂糖 | 100g |
● 生クリーム | 30g |
つくり方
1 りんごは皮をむき、1cm角に切る。
2 鍋に砂糖100gを入れて中火にかける。最初は混ぜずにじっくりと加熱し、茶色く色づいてきたらゆっくりと鍋をゆする。

混ぜたくなっても、さわらず、いじらず

鍋をぐるりとゆらして、全体に火を通す
3 全体が濃い茶色になったら火を止めて、1を入れて混ぜる。

全体が茶色になったらへらでぐるりと混ぜる

ふつふつと大きな泡が出てきたら火をとめる

りんごを投入。水分が出て混ぜやすくなる
4 人肌程度に温めた生クリームを加えて、りんごにつやが出るまで混ぜたら完成。

生クリームを加えたあとに、再び中火で煮る

りんごがしんなりするまで10分ほど混ぜる
〈アレンジのお楽しみ〉
休日の朝食メニューのアイデア
疲れた日の夜にこそ、試してみたい「りんごキャラメル」づくり。
クツクツと砂糖を煮詰めていくうちに、甘い香りが台所にふわりと広がり、夜のひとり時間にいやしのひとときが訪れます。
金曜の夜のちょっとした時間に仕込めば、パンやスコーンに乗せて、翌朝起きるのが楽しみになるスペシャルなブランチメニューにも。

〈料理/甘堂ふわ作 スタイリング/池 亜希子 撮影/星 亘〉
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甘堂ふわ作(かんどうふわさく)

東京・三鷹台にある小さなお菓子屋さん。オーナーは照井由利子さん、パティシエは照井昌子さんの、姉妹が営むお店。昌子さんは製菓学校で学んだあと、洋菓子店やカフェの仕事を経て、独立。マルシェやイベントなどでお菓子を販売するようになり、2019年にお姉さんの由利子さんとともに「甘堂ふわ作(かんどうふわさく)」を開店。スコーンやマフィンにプリン、そして、季節のケーキなど、素朴でやさしい味わいのお菓子にじわじわとファンが増え続け、いまではたくさんの常連さんが通う地元の人気店に。
インスタグラム@kfuwasaku
●住所:東京都三鷹市井の頭2丁目7-1
●OPEN :水・木・土・日曜/12:30~20:00(お菓子がなくなり次第、終了)