ドイツ流の暮らしの知恵を生かしながら、“ため込まない暮らし”を実践する料理研究家・門倉多仁亜さん。年末に向けて心がけている、暮らしの中で無理なくストックを消費するコツを聞きました。おすすめは、ドイツの具たくさんスープ「アイントップ」です。
飽和状態の食材ストックは、“消費”の意識を
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
「年末にすることといえば、秋から冬に増えてしまったものを減らすことも。お歳暮や年末のギフト、頂き物がたくさんあり幸せなことですが、食品庫などは飽和状態に。この時季は、それらをどんどん消費していくようにします」
大切なのは、それらのストックに意識を向けて、暮らしのなかで積極的に活用していくこと。
「自分で買っていないものって、意外と忘れていたり、使い方がわからなかったりしてたまってしまうことがありませんか? そういうものも意識して、フレッシュなうちに使い切りたいのです」
年末の段取り:12月下旬
アイントップで簡単ごはん
ドイツ人の母をもつ門倉さんがよくつくるのは、ドイツでは定番の具だくさんスープ「アイントップ」
「ドイツ語でアインは数字の1、トップは鍋という意味です。余り野菜を使って、冷蔵庫の整理にもなるし、これひと皿とパンだけで、十分な栄養が摂れます。食事の時間がそろいづらい、年末のあわただしい時季にも、鍋いっぱいにスープを用意しておけば、心強いはず」

この日のランチは、アイントップとレバーペーストを塗ったドイツパン。

定番の具材は玉ねぎ、セロリ、にんじん、じゃがいも、ベーコン
〈撮影/近藤沙菜 取材・文/鈴木麻子〉
門倉多仁亜(かどくら・たにあ)
料理研究家。料理とともにドイツの生活文化についても発信。『ゆとりを楽しむこれからの暮らし方』(扶桑社)など著書多数。2021年に東京から鹿児島・鹿屋へ移住。オンラインでの料理教室も開催している。
webサイト:https://www.tania.jp/
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



