超希少!? 青翡翠が入ったお得な国産「翡翠」セット

菅沼 では、次は川添さんの石をお願います。
川添 はい。ラピスラズリが主に西欧の美術に影響を与えたことが分かりましたが、私のは東アジアの美術に大きな影響を与えた「翡翠」です。
菅沼 いつになく文化的なテーマになってきましたね。
川添 偶然ですが、こじつけてみました。私のは、「東京国際ミネラル秋のフェア IMAGE2025」で、糸魚川(いといがわ)の翡翠を売っている出展者さんから購入した、1,000円の標本セットなんですが。
菅沼 きれいな勾玉を売っていたブースですね。
川添 きれいな青色をした「青翡翠」の勾玉を売っていましたが、これが貴重なものらしくて。とっても小さくはあるのですが、その青翡翠が入っているのがいいな、と思いまして。

「東京国際ミネラル秋のフェア IMAGE2025」で売られていた青翡翠の勾玉。大きいもので4cmほどもあったような? 希少な品らしく、立派なガラスケースに収められていました
菅沼 これ、とてもいいですよね! お店の方も「青翡翠が目的でこの標本を買う人が結構いる」といってましたね。
川添 完全にそのひと言にやられました。(笑)ご自分で勾玉をつくっているようで、石を磨く際に出た端材がセットになっているようです。

こちらが、川添が購入した翡翠の標本。ひとつひとつの標本(というか欠片?)は、長い方が1cmほどととても小さいです
菅沼 ちょっと見てもいいですか? 小さくてかわいいですね。
川添 そうなんです、小さいんですよ。でも、そんなときこそ、ルーペを使ってみてください!

川添愛用のルーペがこちら。鉱物観察用には10倍がよいとされているようですが、こちらは30倍と60倍。実は、天然生活webの連載「毎日こけ日和」を担当した際に、苔観察用に買ったもの。裏にはLEDライトが付いています。鉱物用も買わなくちゃです
菅沼 よく見えます~! どれもきれいですが、青翡翠のちょっとくすんだ感じの青色がいいですね。ラベンダー翡翠もきれいだし、黒翡翠もかっこいいです。

淡い紫色をした「ラベンダー翡翠」

緑色を含む翡翠。翡翠といえばこの色を思い浮かべる方も多いのでは?

「黒翡翠」水墨画のようでかっこいいです!

「角閃石類等を含む翡翠」だそうです。美術館の工芸品などにありそうな色合いですね。

「白翡翠」他の色と混じらない、白い翡翠もあるのですね

「青翡翠」糸魚川で産出される翡翠の中で最も価値が高いそう
青をとるか、ラベンダーをとるか……

これが希少とされる青翡翠。真っ青な青翡翠の勾玉に比べて、かなり控えめな発色です……。あとから調べたところ、青い色はオンファス輝石に含まれるチタンと鉄によるものなのだという説明も。本文の糸魚川石説とどちらが正しいのか、ご存知の方がいらっしゃいましたらぜひ教えてください
川添 菅沼さんの本『岩石・鉱物・化石 DVDつき(小学館の図鑑NEO 18)』によると、翡翠は白か緑がメインなんだけど、なかには「糸魚川石(いといがわいし)」という青い石が入ることで青く見える翡翠があるよ、みたいに解説されています。
本にある糸魚川石はラピスラズリほどじゃないんですけど結構強い青で、それに比べるとこの標本の青翡翠は、それほど青くはないんですよね。
菅沼 確かに少し淡いですよね。
川添 むしろ「ラベンダー」と書かれている石の方が青いような気もして、これが糸魚川石とは違うのかもよくわからないのですが……。
菅沼 ラベンダー翡翠はメキシコで有名ですが、日本でも採れるのは驚きでした。
川添 そうなんですね。実は、この標本セットを選ぶとき、ラベンダーと青翡翠の色がきれいに出ているのを探していたんですけど、どちらかが鮮やかなものは、どちらかの発色がよくないという絶妙の盛り付けがされてまして。

青翡翠より青く見えなくもないラベンダー。後で調べたところ、この色は、翡翠輝石に含まれる微量なチタンと鉄によるものなのだとか
菅沼 うまくバランスをとってるんですかね?
川添 そうかもですね。迷った結果、記事に掲載することを考えて、どちらの発色もベストではないものの、どちらも色もまぁまぁいいものという基準で選んだのがこれです。
菅沼 でも、十分きれいですよ。
<撮影/山川修一 参考文献/『楽しい鉱物学』『楽しい鉱物図鑑』(ともに、堀 秀道・著、草思社・刊)、『岩石・鉱物・化石 DVDつき(小学館の図鑑NEO 18)』(荻谷 宏、門馬綱一、大路樹生・監修、小学館・刊)>



