• 手づくり暮らし研究家の美濃羽まゆみさんに、自分でできる住まいの工夫として、「台所道具を快適に整えてくれるもの」を教えてもらいました。白雪ふきんや、植物でつくられた水切りかご、へちまたわしなど、暮らしになじみ、環境にもやさしいアイテムを3つご紹介します。

    今回からはしばらく、住まいの工夫をお届けしていきます。

    台所、家具、水まわりや庭などで使う便利なアイテムや、自分で気軽にできる住まいのお手入れ方法、小さな工夫などをご紹介していきますね。

    まずは、毎日の台所仕事が気分よくはかどる「もの選び」についてお話したいと思います。

    なにはなくともの「白雪ふきん」

    台所仕事において、なくてはならないもの。包丁? お鍋? それとも最新の調理家電?

    私が台所において最重要だと思っているのが、ふきんです。「なんだ、ふきんか」と、拍子抜けされるかもしれませんね。けれどこれがなかなか、侮れないのです。

    たとえば野菜を洗ってとんだ水はねに、サッ。調理中に細かな油がとんだら、すかさずサッ。食器洗いを終え、ぴかぴかになったシンクもササッと拭き上げ。食事づくりから片付けまで、よきサポートをしてくれる陰の立役者、ふきん。

    いま使っているものに出合う前に使っていたふきんは、ぎゅっと絞っても水分が抜けきらなかったり、拭き筋が残ったり、大きさ厚みが頼りなかったりで、どこか物足りませんでした。

    それが10年ほど前、やっと出合えたのです。吸水性抜群で拭き筋が残らず、手になじむサイズ感に、リピートしやすい価格帯。私にとってすべてがパーフェクトだったふきんが、この「白雪ふきん」なのでした。

    画像: 愛用している真っ白いふきん。台拭きに使っているうちは赤い糸をつけています

    愛用している真っ白いふきん。台拭きに使っているうちは赤い糸をつけています

    白雪ふきんは蚊帳素材から考案されたふきんで、柔らかなガーゼ状の織物を重ねてつくられています。多層構造なので水切れもよく、使えば使うほどにくったり柔らかくなり、汚れをしっかり拭き取ってくれます。

    お手入れは、普段は二層式洗濯機で洗濯し、くすんできたなと思ったら煮洗いします。やり方は、ふきんがたっぷりつかるほどの60度以上のお湯を用意し、酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)をひとさじ入れて20分ほどつけ置きするだけ。

    汚れがひどい場合は、弱火で15分ほどぐらぐら煮るとさらにすっきりします。そのあと流水ですすいで脱水し、干せば完了。

    ちなみに私はこの煮洗い後のお湯に、コンロの五徳をつけ置きして二度利用。お湯が冷めるまでつけてから取り出すと、油汚れや焦げつきも軽い力で落ちて感動ものです。

    そして、毎回新品のふきんを使い始めるときは、赤い糸で端っこに印をつけています。これは、「台の上を拭くためのふきんだよ」という印。

    使ううちに破れてきたり、漂白しても落ちない汚れがついてきたら、この糸をチョキンと切って床掃除用のぞうきんにおろします。最終的には玄関まわりを拭いて使い切り、悔いなくさよならします。



    〈写真・文/美濃羽まゆみ 構成/山形恭子〉

    画像: プラスチックフリーを叶える「へちまたわし」

    美濃羽まゆみ(みのわ・まゆみ)
    服飾作家・手づくり暮らし研究家。京町家で夫、長女ゴン(2007年生まれ)、長男まめぴー(2013年生まれ)、猫2匹と暮らす。細身で肌が敏感な長女に合う服が見つからず、子ども服をつくりはじめたことが服飾作家としてのスタートに。

    現在は洋服制作のほか、メディアへの出演、洋裁学校の講師、ブログやYouTubeでの発信、子どもたちの居場所「くらら庵」の運営参加など、多方面で活躍。著書に『「めんどう」を楽しむ衣食住のレシピノート』(主婦と生活社)amazonで見る 、『FU-KO basics. 感じのいい、大人服』(日本ヴォーグ社)amazonで見る など。

    ブログ:https://fukohm.exblog.jp/
    インスタグラム:@minowa_mayumi
    voicy:FU-KOなまいにちラジオ

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