プラスチックフリーを叶える「へちまたわし」
さて最後は、食器洗いに役立つ昔ながらの道具をご紹介。
ストックをたくさん持ちたくないのと、できるだけごみを出したくないので、家中の洗剤はシンプルな粉せっけんひとつでまかなっているわが家。
食器洗いにもせっけんをお湯で溶かした“せっけん液”を使っているのですが、泡立てが必要なため弾力性のあるせっけん用のスポンジが欠かせませんでした。
ただ、気になるのは洗っているうちに下水に流れてしまうマイクロプラスチック。代わりのものがないものか、と探しているうちに青空マーケットで見つけたのが直径10cmはあろうかという「乾燥へちま」でした。

マーケットで見つけた大きなへちまたわし
販売されていたサイズだと大きすぎて握れず泡立てにくかったので、カッターを使って長さをカット。さらに、種の入っていた中央部分もカットして手になじむ大きさにしたところ、これがいい感じ!

まずは輪切りにして、ほどよい長さに

縦にカットしたら中央の繊維部分をくり抜いて

手に持ちやすい形になり、毎日の食器洗いに大活躍
最初はややかたく感じましたが、何度か使っていくうちにくったりやわらかに。プラスチックのスポンジより気泡が粗いのですが、その分こびりついた汚れも掻き取ってくれてとても便利なのです。
1~2か月ほど使うとくたくたになってきますが、天然素材のため最後は庭のコンポストに入れて土に還すことができます。
ちなみに、スポンジにする際に切り取った中央の繊維部分も活用している私。棒の先に束ねて紐でしばっておけば、コップや水筒など細長いものを洗うときに役立ちます。

中央の繊維部分も捨てずに、ひと工夫してコップブラシに

中央の繊維部分も捨てずに、ひと工夫してコップブラシに
そして何よりうれしかったのが、マーケットで買ったへちまには、種が2つ3つ入っていたこと!
次の春に庭に種をまいて、自家製スポンジを使うのがいまの小さな夢でもあります。
さて、次回も引き続き、住まいのお手入れについてお届けします。お楽しみに!
〈写真・文/美濃羽まゆみ 構成/山形恭子〉

美濃羽まゆみ(みのわ・まゆみ)
服飾作家・手づくり暮らし研究家。京町家で夫、長女ゴン(2007年生まれ)、長男まめぴー(2013年生まれ)、猫2匹と暮らす。細身で肌が敏感な長女に合う服が見つからず、子ども服をつくりはじめたことが服飾作家としてのスタートに。
現在は洋服制作のほか、メディアへの出演、洋裁学校の講師、ブログやYouTubeでの発信、子どもたちの居場所「くらら庵」の運営参加など、多方面で活躍。著書に『「めんどう」を楽しむ衣食住のレシピノート』(主婦と生活社)amazonで見る 、『FU-KO basics. 感じのいい、大人服』(日本ヴォーグ社)amazonで見る など。
ブログ:https://fukohm.exblog.jp/
インスタグラム:@minowa_mayumi
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