本をこよなく愛する本屋店主5名の、心に響いた一冊をご紹介。店主のまっすぐな言葉で本の魅力をお届けします。紹介してくれるのは、本との出合いを大切に届けているBOOK STAND 若葉台店主・三田修平さん。三田さんの心に響いた“この一冊”、今回は『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』です。
三田さんが選ぶ“この一冊”
『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』
いまは亡き、本好きの父が「読書の世界に引き込んでくれた」と三田さん。今回おすすめしてくれたのは、ポール・オースター著、柴田元幸訳『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』です。

『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』(ポール・オースター著 柴田元幸訳 新潮社)
ずっと好きな本です。
現代アメリカ文学の大巨匠であるポール・オースターがラジオ番組のために全米から募った「普通の」人々の、ちょっと「普通でない」実話たちを、厳選して書籍にまとめた一冊。
小説のようによくできてもいないし、気持ちのいいオチもない。それでもこれらが実話であるというだけで、最高に心に沁みるのだから不思議です。
我々が生きるこの世界ってやっぱり面白いと思わせてくれます。
残念ながら新刊では入手が困難なのですが、内田樹と高橋源一郎による日本版ナショナル・ストーリー・プロジェクト『嘘みたいな本当の話』も大好きです。
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天然生活2025年12月号では、「本屋店主の心に響いた、この一冊」を紹介しています。BOOK STAND 若葉台・三田修平さんをはじめ、魅力的なお店を営む5名に、歩みを照らしてくれた本を教えていただきました。あわせてお楽しみいただけましたら幸いです。
〈文/三田修平〉
三田修平(みた・しゅうへい)
都内のさまざまな書店で経験を積み独立。2012年より日本各地をめぐる移動本屋「BOOK TRUCK」を主宰し、イベントやフェスにも出店。2022年には神奈川横浜市の若葉台団地内に「BOOK STAND 若葉台」をオープン。移動本屋や読書会などを通して、多様な人々に本との出合いを大切に届けている。
インスタグラム@bookstand_wakabadai






