• 大人世代が抱える「こころとからだ」のお悩みや疑問について、頭痛・漢方専門「らいむらクリニック」の來村昌紀先生が、やさしく回答。今回は、人や物にぶつかる頻度が増えてきたという、ゆうこさんのお悩みにアドバイスをお送りします。

    :「人や物にぶつかる」頻度が増えてきました。原因と改善方法を教えてください

    画像1: 40代「物にぶつかる」頻度が増えるのはなぜ?原因と対処法。視覚&バランス改善のためのおすすめ習慣|こころとからだのお悩み相談室/らいむらクリニック・來村昌紀先生

    周りが見えなくなっているのかな…と少しストレスです

    昔から、道で人にぶつかってしまったり、家具などに小指をぶつけたりすることが多かったのですが、年を重ねてその頻度が少し増えている気がします。

    自分の視野が狭くなってきていることが原因なのでしょうか? それとも反射神経が衰えている可能性はあるのでしょうか。

    「ADHDの方は物にぶつかりやすい」という話を聞いたことがあり、自分にもそうした症状が現れているのかなと少し心配になることがあります。改善する方法や日常的にできるトレーニングがあれば教えてほしいです。

    (ゆうこさん 40代/会社員)

    :空間認識力の衰えが気になります。軽い運動や視覚トレーニングを取り入れてみましょう

    画像2: 40代「物にぶつかる」頻度が増えるのはなぜ?原因と対処法。視覚&バランス改善のためのおすすめ習慣|こころとからだのお悩み相談室/らいむらクリニック・來村昌紀先生

    まずは眼科や脳の検査を受けてみてくださいね

    人や物にぶつかりやすい主な原因

    今回はゆうこさんからの「人や物にぶつかる頻度が増えてきた」というお悩みについてお答えします。

    私たちが人や物にぶつからずに行動できるのは、目からの情報を脳で処理し、その情報を筋肉に伝えるという連続的な仕組みが働いているからです。こうしたシステムのどこかに異常があると、人や物にぶつかりやすくなってしまいます。

    ゆうこさんの場合は「昔から」という経緯があるため、個人差があるのですが、空間認識能力がもともと少し苦手だった可能性がありますね。

    発達段階で物にぶつかりやすいお子さんなどの中には、ADHDなども含めて発達障害が関係しているケースもあります。

    ただゆうこさんのように、近年頻度が増えている場合は、視力や視野の問題、脳の問題が関係している可能性もあるため、まずは眼科での視力や視野検査を受けることをおすすめします。必要があれば、神経内科や脳外科での脳の検査も視野に入れましょう。

    ぶつからない体づくりに役立つおすすめ習慣

    自分でできるトレーニングとしては、まずは規則正しい生活を心がけることが大切です。

    脳の血流や栄養状態を良好にするには、バランスの取れた食事がポイント。また、睡眠は脳の疲労回復を助ける重要な役割がありますので、規則正しい睡眠で脳の状態を整えましょう。

    さらに、筋力やバランス感覚を鍛える適度な運動もおすすめです。激しい運動ではなく、軽いジョギングやウォーキング、ストレッチを日常に取り入れてみてください。無理なく続けられる範囲で、いつもの帰り道を少し遠回りして、歩く距離を増やすのもよいかもしれません。

    ぶつかる頻度対策にもおすすめの応用例

    視覚認知能力を高めるためのパズルやトレーニングなども有効です。たとえば、脳を刺激するようなパズルやゲームを楽しむことで、視覚的な認知力の向上に役立つ場合もあります。

    また、自宅や職場などで家具にぶつかる頻度が多い場合は、家具の配置の見直しや整理整頓を心がけてください。ぶつかりやすい場所に目印になるものを置いてみたり、わかりやすい色のテープを貼ったりするのもよいかもしれませんね。

    今回の記事がゆうこさんはじめ、人や物にぶつかることでお悩みの皆様の少しでも参考になれば幸いです。

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    〈イラスト/コグレチエコ〉

    画像: ぶつかる頻度対策にもおすすめの応用例

    來村昌紀(らいむら・まさき)

    頭痛専門の脳外科医として大学病院に勤務しながら漢方専門医の資格を取得。2014年、千葉県に、「らいむらクリニック」を開設。著書に『頭痛専門医・漢方専門医の脳外科医が書いた頭痛の本』『漢方専門医の脳外科医が書いた漢方の本・入門編』(ともにあかし出版)など。YouTubeチャンネル『らいむらクリニック チャンネル』でも、頭痛や漢方のお話を解説。
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