(『天然生活』2025年2月号掲載)
料理や道具のプロに「鍋まわりのアイテム」を見せてもらいました
お話してくれた人

小池梨江さん
東京・神楽坂にある生活道具店「jokogumo」(よこぐも)店主。日本各地のつくり手や産地に足を運んで店づくりを行う。「次に狙っているのはオーバル形の土鍋。収納場所を検討中です」

本田明子さん
家庭料理家。モットーは「簡単だけど手を抜かない」。いままで関わった料理本は200冊ほど。「冬は毎日のように「〇〇〇鍋」。すっかりハマっています」

中村弘子さん
フードスタイリスト。雑誌や書籍、広告などを中心に、テーブルトップのスタイリングを手がける。「機能はもちろん、見た目の美しさも欠かせないポイントです」
お気に入りの鍋があれば、鍋をつくるのも食べるのも、もっと楽しくなります。料理や道具のプロに自慢の鍋を見せてもらいました。今回は、お玉や鍋敷きなど、鍋まわりのアイテムをご紹介します。
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▼前回のお話はこちら
鍋まわりのアイテムにも、それぞれのこだわりが
――鍋以外のカトラリーや鍋敷きもたくさん集まりました。
小池 中村さんのこれは、すりおろし器ですか?
中村 そうです! にんにくやしょうがのほか、チーズにも使えるんですが、鍋のとき、仕上げにゆずなどの皮をさっとすりおろすと、香りがぐっとよくなり、おいしくなるのが気に入っています。
中村さんの鍋まわりカトラリー

左から)「マイクロプレイン」のゼスターグレーター。先の細い竹製の盛り付け箸。「有次」の真鍮製レードルと穴あきレードル。ステンレス×竹の豆腐すくい
本田 香りが加わると鍋のバリエーションも増えますよね。小池さんの木杓子(きじゃくし)も味がありますねぇ。
小池 店で取り扱っているのは、こちらのブナの木を使ったものですが、ほかにも朴(ほお)や栗の木でつくられた杓子などもあります。使うほどに色つやが変化してくるので、私が家で使っているものもかなり育っています。使う際は、木が焦げないように、火にかけた鍋に入れっぱなしにしないなど注意が必要ですが、基本は壊れないので長く使えます。
小池さんの鍋まわりアイテム

鍋におすすめなのは、あたりがやさしく持ち手も熱くならない木製のお玉。「お豆腐のようにやわらかいものも崩さずすくえます」(小池さん)。鍋敷きはオーバル型もあり
――本田さんも小さなお玉をたくさんお持ちですね。
本田 ふふふ。これにはわけがあるんです。お鍋のときって我先に食べたいから、お玉の奪い合いになりませんか? それを解消するために、わが家はひとりずつお玉と穴杓子をもってスタンバイしています。

長さが約20cmで扱いやすいサイズのレードル(お玉)とスキマー(穴杓子)「『エバーウェア』の製品ですが、残念ながら現在は製造されていません。シンプルな見た目と堅牢なつくりが気に入っており、ずっと愛用しています」(本田さん)

「ありそうでない絶妙なサイズ。現行品ならぜひ欲しいですが残念!」(中村さん)
中村 たしかに前の人が取り終わるのを待っていると、うずうずしますね。さすがの発想です! これなら小さめだから食卓にたくさんあっても邪魔になりませんね。こっちはスッカラですか?
本田さんの鍋まわりカトラリー

おじやに欠かせない3点セット。写真中のスッカラは真鍮製。先端がほんの少し尖っているものが本来のスッカラの証しなのだそう。左のスプーンは鍋の中でおじやを混ぜる際に
本田 そう。韓国料理の先生経由でお願いして韓国の作家さんにつくってもらったものです。スッカラも含めてさじの部分が浅いスプーンなどは、おじやなどに向いています。口に運んだときに浅いものだと食べやすいんです。
〈撮影/星 亘 構成・文/結城 歩〉
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです




