庭師さんと家族でつくった、ふたつめの「食べられる庭」
やがて新たな庭を手に入れることになったのは、6年前。
縁あって隣家の町家を譲り受け、アトリエを新設したとき、不要になったお風呂場を撤去すると、10畳ほどの空き地が生まれました。
もとは庭があったようですが、前の住人の方は木々は植えておられず、そこに広がっていたのは、かたい土の上にちらほらと生える、猫じゃらしとドクダミぐらい。
ちょうどそれはコロナ禍のころ。外出もままならず、家で過ごす時間が増えたことが幸いして、庭づくりをする時間をじっくりととることができました。
さらに偶然、素晴らしい仕事をされている庭師さんに出会うことができ、理想の庭づくりがスタートしたのでした。

アトリエのある家の奥の間から見た庭。夏は庭からの涼しい風が通るので、寝室にしています
庭師さんがまずしてくださったのが、私たち家族のライフスタイルや好みを把握すべく、何度も面談を重ねることでした。
私や娘が保存食づくりが好きなこと。夫が林業に携わる仕事をしていること。さらに、コンポストの導入を考えていることから「食べられる庭」づくりをすることに決定しました。
冬青(ソヨゴ)をシンボルツリーとし、南高梅、山葡萄、みょうが、ブルーベリーや花ゆず、山椒にらっきょうなどを育てることにしたのです。

かわいい実がついたブルーベリー。育つ姿を眺め、収穫して味わい、小さな木から楽しみをたくさんもらっています
植栽スペースが確保できたので、庭師さんの提案で、庭の半分は部屋からゆるやかにつながるウッドデッキに。
気候のいい時季には、ここにちゃぶ台を出してバーベキューをしたり、お茶をいただいたり。夏にはプールを出して涼んだり。テント生活に憧れていた幼い息子がテントを出して、ひと晩過ごしたこともありましたっけ。
船の甲板にも使われるらしい、アイアンウッド(ウリン)という腐食しにくい木材を使ってくださったので、お手入れ要らずで助かっています。

畳3畳ほどのウッドデッキは部屋となだらかにつながり、家にいながら緑を身近に感じられます。洗濯物を干したり夫がDIYをしたり、保存食づくりにも便利
〈写真・文/美濃羽まゆみ 構成/山形恭子〉

美濃羽まゆみ(みのわ・まゆみ)
服飾作家・手づくり暮らし研究家。京町家で夫、長女ゴン(2007年生まれ)、長男まめぴー(2013年生まれ)、猫2匹と暮らす。細身で肌が敏感な長女に合う服が見つからず、子ども服をつくりはじめたことが服飾作家としてのスタートに。
現在は洋服制作のほか、メディアへの出演、洋裁学校の講師、ブログやYouTubeでの発信、子どもたちの居場所「くらら庵」の運営参加など、多方面で活躍。著書に『「めんどう」を楽しむ衣食住のレシピノート』(主婦と生活社)amazonで見る 、『FU-KO basics. 感じのいい、大人服』(日本ヴォーグ社)amazonで見る など。
ブログ:https://fukohm.exblog.jp/
インスタグラム:@minowa_mayumi
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