カルシウムだけじゃない! 骨を支える栄養素4つ
「骨に必要な栄養素」と聞くと、まずカルシウムを思い浮かべる人が多いでしょう。しかし、カルシウムだけをとっていれば、骨が丈夫になるわけではありません。
骨を家にたとえるなら、カルシウムは家を建てる建材のひとつです。しかし、一種類の建材だけでは丈夫な家は建ちません。
骨も同じで、丈夫な骨をつくるには、カルシウムの吸収を助けるビタミンD、骨への取り込みに関係するビタミンK、骨の土台となるタンパク質、骨代謝を支えるマグネシウムなども必要です。
骨活では、特定の栄養素だけを増やすのではなく、「体をつくる材料を毎日の食事からそろえる」という考え方が重要です。

1 まず意識したいのが「タンパク質」
タンパク質は「筋肉の材料」だけでなく、骨の内部のコラーゲンの材料にもなります。鉄筋コンクリートにたとえると、コラーゲンが鉄筋、カルシウムなどのミネラルがコンクリートのような役割を果たしています。
とくに女性は、タンパク質不足に注意が必要です。朝食がパンとコーヒーだけ、昼食がうどんやそばだけ、夕食はおかずを少しだけ、という食べ方では、必要なタンパク質の量を確保しにくくなります。
肉、魚、卵、大豆製品、乳製品などを、毎食2品ずつ組み合わせる食べ方を取り入れましょう。
たとえば、朝食なら卵と納豆、ヨーグルトとチーズ。昼食なら魚と豆腐、鶏肉と卵、といった組み合わせです。

2 「カルシウム」は複数の食品から少しずつ
カルシウムは、骨や歯の主な材料です。カルシウムを多く含む食品としては、小魚、牛乳、ヨーグルト、チーズ、豆腐、納豆、小松菜、水菜などがあります。
ただし、牛乳や乳製品は腸管の粘膜を痛める可能性がありますので、小魚(じゃこ、しらす干し)、大豆製品、青菜などを中心に組み合わせるとよいでしょう。

3 「ビタミンD」は、カルシウムを体に取り込むために必要
ビタミンDは、腸からカルシウムが吸収されるのを助ける栄養素です。さけ、さば、いわし、さんま、まぐろなどの魚類や、きくらげ、干ししいたけなどに含まれています。
また、ビタミンDは日光を浴びることで皮膚でもつくられますので、紫外線を浴びすぎない範囲で、日中に散歩や買い物へ出かける習慣をつくるとよいでしょう。

4 「マグネシウム」も骨を支える大切なミネラル
マグネシウムも骨の健康に関わる重要なミネラルです。マグネシウムは骨に含まれるだけでなく、筋肉の収縮や神経の働き、エネルギー産生などにも関係しています。
海藻、豆類、納豆、ナッツ類、玄米、雑穀、青菜などに多く含まれます。
骨活のために大切なのは、毎日の食事を単品で済ませないことです。小さな工夫だけでも、食事の栄養のバランスは変わります。基本は、主食だけに偏らないことです。

〈文/梶 尚志〉

梶 尚志(かじ・たかし)
梶の木内科医院院長、七夕医院総院長。
総合内科専門医、腎臓専門医、家庭医、日本抗加齢医学会専門医。
2000年、岐阜県可児市に梶の木内科医院を開設。年間約5万人の患者を診察するなかで、通常の診察では解決できない不調が多いことに危機感を感じ、改善策を模索。分子整合栄養医学との出会いをきっかけに、不調の原因が栄養状態にあることを確信する。以来、栄養学的なアプローチから治療と生活指導を行い、2025年7月に名古屋分院、名古屋七夕医院名古屋院を開院、多くの女性の不調の改善に取り組んでいる。
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