• 発酵の知恵と工夫を日々の暮らしに取り入れている発酵研究家・料理家真藤舞衣子さんに、「発酵暮らし」で大切にしている5つのことを教えてもらいました。
    (『天然生活』2025年10月号掲載)

    真藤さんの発酵暮らし 01
    あまった野菜は、乳酸発酵させる

    野菜の総重量に対し、2~3%の塩を振ってもみ込みます。「ポリ袋に入れて空気をしっかり抜き、口を結べばOKです。とても簡単でしょう?」

    暖かい時季なら、3~4日で酸味が出てきて食べ頃に。「お肉と一緒に煮込んだら、すぐスープになるし、メイン料理のつけ合わせにも。これがあるだけで、栄養の偏りを防げますよ」

    画像: 野菜は一種類ずつでもいいけれど、あれこれ混ぜ合わせて彩り豊かにしても楽しい仕上がりに。小さめ、細めに切ると発酵が早く進む

    野菜は一種類ずつでもいいけれど、あれこれ混ぜ合わせて彩り豊かにしても楽しい仕上がりに。小さめ、細めに切ると発酵が早く進む

    真藤さんの発酵暮らし 02
    昼食のあとに希釈したお酢を飲む

    料理にも酢をよく使う真藤さん。そのまま味わうのも大好きです。

    「好みのお酢を水やお湯で割って。とくに油っぽいものを食べたあとは口の中がさっぱりします。満足感が生まれるので、『もう少し食べたい』という気持ちも抑えられますよ。カレーのときは酢に豆乳とはちみつを入れて、ラッシーのように味わうこともあります」

    画像: 空腹時は胃酸過多になるので、必ずおなかに食べものを入れてから飲む

    空腹時は胃酸過多になるので、必ずおなかに食べものを入れてから飲む

    画像: ちなみに朝は固形物をとらず、鉄瓶で沸かした白湯を飲むのが習慣

    ちなみに朝は固形物をとらず、鉄瓶で沸かした白湯を飲むのが習慣

    真藤さんの発酵暮らし 03
    疲れている日は簡単シェントウジャンで

    忙しいときは、食事もおざなりに。そんなときでも手を動かす気になれる簡単な発酵活用レシピを覚えておくと、体調不良を防げます。

    「たとえば、私の場合はこちら。桜えびを入れた豆乳にお酢を加え、しっかり漬かったぬか漬けを入れます。香菜と青ねぎ、カリカリの仙台麩をのせて、ラー油をひと回しして完成」

    画像: 酢とぬか漬けを入れれば、発酵効果で体が整う。食欲のないときにも

    酢とぬか漬けを入れれば、発酵効果で体が整う。食欲のないときにも

    画像: 乾燥大豆と水を入れて30分で豆乳ができる「ソイリッチ」は最近購入

    乾燥大豆と水を入れて30分で豆乳ができる「ソイリッチ」は最近購入

    真藤さんの発酵暮らし 04
    残り野菜でぬか漬けを。少量で冷蔵庫管理に

    「腐らせるのでは……?」と、始めるにあたってハードルが高いぬか漬けですが、真藤さんはもっと気軽に取り入れてほしいそう。

    「最近の住宅は気密性が高いので、空気の流れが滞りがち。いっそ割り切って冷蔵庫で管理すると扱いやすくなりますよ。長時間留守にするときは、冷凍がおすすめ。自然解凍すれば、復活します」

    画像: 容器も深いものではなく、浅めで。「むしろ扱いやすく効率的です」

    容器も深いものではなく、浅めで。「むしろ扱いやすく効率的です」

    画像: 生でおいしく食べきれないと思ったら、迷うことなくぬか床へ

    生でおいしく食べきれないと思ったら、迷うことなくぬか床へ

    真藤さんの発酵暮らし 05
    手づくり発酵食品が日々の料理の基本調味料

    昔ながらの味噌、塩代わりの塩麹。しょうゆ麦麹をつくるのは、しょうゆ代わりでもあるけれど、麦麹のプツプツ感を味わいたいから。

    「おひたしにかけると、食感に変化が出てよりおいしさが増すんです」

    冬場は、味噌仕込みに大忙し。「自分用のほか、ワークショップや料理教室、友人たちとも、毎年大量に仕込んでいます」

    画像: 自家製調味料3種。「塩麹はなめらかにすると、素材によくしみ込みます」

    自家製調味料3種。「塩麹はなめらかにすると、素材によくしみ込みます」

    画像: 上が麦麹、下が米麹。ともに無農薬栽培されたものを選んでいる

    上が麦麹、下が米麹。ともに無農薬栽培されたものを選んでいる



    〈撮影/林 紘輝 取材・文/福山雅美〉

    真藤舞衣子(しんどう・まいこ)
    会社勤めを経て京都の大徳寺塔頭で1年間過ごし、フランスへ料理留学。東京での菓子店勤務などののち、料理家として独立。発酵の力を活かしたレシピで人気となる。企業とのコラボレーションや飲食店のディレクションにも積極的に携わる。著書に『発酵美人になりませう。』(宝島社)など。
    インスタグラム@maikodeluxe

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです

    『別冊天然生活 梅仕事と四季の保存食』(扶桑社)|amazon.co.jp

    『別冊天然生活 梅仕事と四季の保存食』(真藤舞衣子・著/扶桑社・刊)

    『別冊天然生活 梅仕事と四季の保存食』(扶桑社)|amazon.co.jp

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    天然生活の人気企画が一冊になりました。料理家・真藤舞衣子さんの、少量でつくる、シンプルでつくりやすい保存食と、保存食を使ったレシピ。あわせて75品です。

    料理家の真藤さんにとって、保存食をつくるということは、時間を味方につける作業です。ふだんの生活では、発酵の力なども借りて「食材をむだなく食べきるため」に役立ちます。 食材が多くとれる季節は「未来の自分への贈り物」として、瓶に詰めておきます。「いつでもおいしいものがある」という心の余裕が、日々の暮らしに豊かさを与えてくれるのです。 この本から、自分が食べたいものを見つけて、ほんの少しの時間を保存食づくりにあててみてください。自然の恵みをむだにせず、未来の自分を助けてくれることができるでしょう。



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