糖質は「抜く」より、タンパク質と食物繊維を足す
では、糖質を食べなければよいのでしょうか。答えは「いいえ」です。
糖質は重要なエネルギー源です。極端な糖質制限を続ければ、エネルギー不足や食物繊維不足につながることがあります。とくに中高年では、糖質を減らしすぎた結果、食事全体の量まで減ってしまい、結果、筋肉量が低下することにも注意が必要です。
おすすめしたいのは、「糖質をなくす」のではなく、「糖質だけに偏らない」ことです。まず3食バランスよくとるという、食生活の土台を整えることが重要です。

そこで、実践しやすい方法のひとつが「タンパク質のちょい足し」です。タンパク質を含む食品には、肉、魚、卵、牛乳・乳製品、大豆製品などがあります。
近年の研究(※)では、糖質を含む食事にタンパク質を加えることで、糖尿病のない成人では、食後血糖の上昇が小さくなる傾向が確認されています。
さらに意識したいのが、野菜、海藻、きのこ、大豆、雑穀などに含まれる食物繊維です。
たとえば、白いうどんだけを食べるよりも、わかめ、きのこ、ねぎ、卵を加える。おにぎりなら、ゆで卵や具だくさんの味噌汁をつける。パンならサラダやスープを添える。
これだけでも、「糖質単品」から「バランス食」に変わります。
毎回完璧なメニューをつくる必要はありません。「糖質+タンパク質+野菜類」の3つを意識し、「いつもの食事に1品足す」くらいから始めると続けやすくなります。

〈文/梶 尚志〉

梶 尚志(かじ・たかし)
梶の木内科医院院長、七夕医院総院長。
総合内科専門医、腎臓専門医、家庭医、日本抗加齢医学会専門医。
2000年、岐阜県可児市に梶の木内科医院を開設。年間約5万人の患者を診察するなかで、通常の診察では解決できない不調が多いことに危機感を感じ、改善策を模索。分子整合栄養医学との出会いをきっかけに、不調の原因が栄養状態にあることを確信する。以来、栄養学的なアプローチから治療と生活指導を行い、2025年7月に名古屋分院、名古屋七夕医院名古屋院を開院、多くの女性の不調の改善に取り組んでいる。





