• 世界自然遺産、知床の海で、羅臼昆布の漁が行われるのは、真夏のひと月あまり。羅臼昆布を愛用している松田美智子さんが訪ねました。今回は、「だしの王様」羅臼昆布を使った、松田美智子さんのレシピ2品を紹介します。

    きんきの湯煮

    知床の郷土料理の「湯煮」を松田流にアレンジ。しょうがと酒を利かせて、魚のおいしさを引き立てます。

    画像: きんきの湯煮

    材料(つくりやすい分量)

    • 昆布(7×20cm) 1枚
    • きんき 中1尾
    • しょうがの薄切り 4〜5枚
    • A
      • 酒 1/2カップ
      • 水 2カップ

    つくり方

    1. きんきは、うろこをのぞき、はらわたを出す。昆布は軽くもどす。
    2. 布をきんきの腹に巻き、ようじで留める。
    3. 厚手の鍋にしょうがを並べ、2を入れ、Aを加える。ふたをしっかりして中火で10分少々、加熱する。火を止め少し蒸らす。煮汁ごと盛りつける。そのままでも、しょうがじょうゆでいただいても、おいしい。昆布はやわらかく味もあるので、昆布もいただく。

    切り昆布の炒め煮

    羅臼昆布のおいしさをシンプルに味わって。つぶ貝でなくても、豚バラ肉やツナ缶などタンパク質と合わせるのがおすすめ。

    画像: 切り昆布の炒め煮

    材料(つくりやすい分量)

    • 切り昆布 2カップ
    • 長ねぎ 1/2本
    • つぶ貝 2個
    • ごま油 大さじ2
    • しょうがのせん切り 大さじ2
    • 赤とうがらし(種を除く) 1本
    • 三温糖 大さじ1
    • 酒 1/3カップ
    • しょうゆ 大さじ1

    つくり方

    1. 昆布は1〜2分、水でかためにもどし、水けをきる。長ねぎは縦半分に切って、さらに斜め薄切りにする。つぶ貝は縦に切り開き、きもはのぞいたあと、食べやすい大きさに切る。
    2. フライパンを中火で熱し、ごま油、しょうがを入れて香りを出す。赤とうがらし、つぶ貝を加えてさらに炒める。切り昆布、長ねぎを入れて炒め、三温糖を加え、照りが出るまで炒める。酒を加えて炒め、水分がとんだら、しょうゆを加えてからめる。

    「漁師のお母さんの昆布料理」・知床の海で採れる、羅臼昆布の魅力」より続き —

    羅臼昆布はそのまま食べてもおいしい

    松田さんは、羅臼昆布ならではの“そのまま食べておいしい”という特徴にも、感激したのだとか。

    「これも、漁師さんたちの、あの手間ひまのたまもの。少し嚙むだけで、うま味が口の中いっぱいに広がります。羅臼では子どものおやつに昆布をしゃぶるのが定番だそうですが、私は、原稿を書くときなどのお約束になりました」 

    高級品というイメージのある羅臼昆布ですが、実は家庭向き、と松田さんはいいます。

    「羅臼昆布からは、繊細というより、とても濃厚でコクのあるだしが出ます。だから、家庭料理にぴったりなんです。少し加えるだけで、料理の味が驚くほどおいしくなりますよ。それに、濃厚な分、使う量も少なくてすむので、意外と経済的。だしをとるときは、沸騰しても取り出さず、かつお節と一緒に煮立ててもよいと思います」

    羅臼昆布の一等、二等となると、値は張りますが、家庭用なら、ランクにこだわらなくていいそう。

    「羅臼の昆布は、天然、養殖ともに、育つ海も、手のかけ方も同じです。だから、どれをとっても美味。切り落とされるヒレの部分だっておいしいんです」

    だから、昆布そのものを食べる料理もおすすめ、という松田さん。

    「漁師さんは、バーベキューでは昆布を焼いて食べるのですが、それがまたおいしい。そこにバターをのせると最高です。私は昆布を細かくくだいて発酵バターに混ぜた昆布バターをつくっているのですが、絶品なんです。今回、紹介した切り昆布なら少し水にもどすだけで使えるので、ひじきなどより手軽なほど。昆布メインのお料理も試してみてください」

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    <撮影/川村 隆 取材・文/野上郁子(オフィスhana)>

    画像: 羅臼昆布はそのまま食べてもおいしい

    松田美智子(まつだ・みちこ)
    料理研究家、テーブルコーディネーター、日本雑穀協会理事、女子美術大学講師。季節感と素材の味そのものの味、風味を大切に、つくりやすい料理を心がける。保存食の本『季節の仕事』が扶桑社より復刊予定。

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです

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