(『天然生活』2015年12月号掲載)
近頃は、家庭で魚をおろす方が少なくなったそうですが、魚料理好きの私としては、なんだか少し、さびしい気がします。「おろすのは難しいのでは?」と感じている方、ご安心ください。この連載を通しておろし方を覚えれば、けっして難しくはありませんよ。
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長谷川弓子
鮭 旬 9〜11月
![画像: 鮭 旬 9〜11月](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/10/08/f27a585b470b46ebf0b174b63bffbaabbf0bb941.jpg)
この時季、川を遡上してくる「秋鮭」が、鮮魚コーナーにたくさん並んでいます。きれいなサーモンピンクの身の色をした鮭は、淡泊な素材ながらも、その中にある良質なタンパク質のうま味を引き出せば、さまざまなおいしい料理に仕立てることができます。
抗酸化作用のあるアスタキサンチンを多く含むといわれている鮭。おいしく食べて、きれいになれる、一石二鳥のお魚ですね。
鮭の親子飯
新鮮な生筋子が出まわるこの時季に、試したい一品。鮭ごはんにいくらをたっぷりのせて
![画像: 鮭の親子飯](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/10/08/77969b49dbc254c889d80693c0020f6c3ef8ea52.jpg)
甘塩にした鮭を焼いてほぐし、ごはんに混ぜ、たっぷりのいくらをのせていただきます。いくらのしょうゆ漬けは、ぜひ産卵前の大きな粒の筋子でつくってみてください。
材料(2~3人分)
- 生鮭または甘塩鮭の切り身 1切れ
- 筋子 250g
- 三つ葉(軸) 1わ分
- きゅうり 1/3本
- 温かいごはん 1合半分
- A
- 酒 大さじ1
- みりん 大さじ1と1/2
- 淡口しょうゆ 大さじ2
つくり方
- 鮭は多めの塩をふり、15分ほど置いておく。三つ葉は軸の部分を細かくきざむ。
- Aの酒を火にかけ、一度沸かしてからその他の調味料を加え、冷ます。
- 筋子はボウルなどに入れ、熱湯をたっぷりとまわしかけ、箸で混ぜて薄皮を取る。
- 素早く薄い塩水につけて皮を掃除し、ざるにあげるのを2~3回繰り返し、最後に手のひらをざるに押しつけるようにして、いくらをこすり洗いし、2に漬ける。
- 鮭はグリルで焼いてからほぐし、酒をほんの少々(分量外)かける。温かいごはんに加え、三つ葉とともに混ぜる。器に盛りつけ、斜めせん切りにしたきゅうりをのせ、たっぷりのいくらをのせる。
※冷蔵庫で約3日間保存可能。
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いくらのしょうゆ漬けのつくり方
![画像: 1 ボウルに筋子を入れ、かぶるくらいの熱湯をかける。白くなるけれど大丈夫](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/10/08/9fa2a465ab6455b9d44f7a2dd86260a9065d2ba6.jpg)
1 ボウルに筋子を入れ、かぶるくらいの熱湯をかける。白くなるけれど大丈夫
![画像: 2 菜箸で軽くかき混ぜ、薄皮を取る](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/10/08/c32ed49e9ffac2d5217a49917a06aa173fde5e24.jpg)
2 菜箸で軽くかき混ぜ、薄皮を取る
![画像: 3 素早く薄い塩水に移し、残っている汚れや薄皮を取る](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/10/08/7bde8efffb8ba2e5e25296c965c1aba3ca7504d5.jpg)
3 素早く薄い塩水に移し、残っている汚れや薄皮を取る
![画像: 4 ざるにあげ、ざるに汚れを押しつけるようにして残った薄皮を完全に取り除く](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/10/08/609d0c3edd253b05c2800600b7a21afdaf5c608f.jpg)
4 ざるにあげ、ざるに汚れを押しつけるようにして残った薄皮を完全に取り除く
![画像: 5 漬け汁に漬け、1時間ほど置いておいて、味をなじませる](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/10/08/6fce6bd3f9add105df59e3c6ea1c24a95899f8dd.jpg)
5 漬け汁に漬け、1時間ほど置いておいて、味をなじませる
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<料理・スタイリング・文/長谷川弓子 撮影/川村 隆>
![画像: いくらのしょうゆ漬けのつくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2020/04/23/8a51329b92b86f3db8898b703750edb03aae7169.jpg)
長谷川弓子(はせがわ・ゆみこ)
東京都出身。料理家、栄養士。明治大学卒業後、社会人経験をしたのち、近茶流宗家・柳原一成氏、柳原尚之氏に師事し、日本料理を学ぶ。現在、聖徳大学短期大学部専任講師として、調理実習等を担当する。とくに好きな魚はあじ。「海に囲まれた国に生まれたからには、ぜひ、魚料理に親しんでいただければ」
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
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