(『天然生活』2016年1月号掲載)
かれい 旬 10〜11月
かれいは、高タンパク質で低脂肪の、あっさりした味わいで人気の白身魚。その種類はとても豊富で、旬もさまざま。
今回は、冬が旬のかれいを使い、「かぶら蒸し」を紹介します。
かぶら蒸しでは、おろしたかれいを、エリンギと重ねて蒸し、かぶらをのせて蒸し上げます。その上にかけるあつあつのあんと混ぜながらいただく、寒い季節にピッタリの料理です。
かれいの五枚おろしにも、ぜひ挑戦してみてください。
ちなみに、ひらめとかれいの見分け方は、左に目があるのが「ひらめ」、右にあるのが「かれい」です。
かぶら蒸し
生臭み予防に、ワインと塩をふりましょう。エリンギが食感のアクセント。
材料(2人分)
- かれい 1尾(250~300g程度)
- かぶ 300g
- ぎんなん 2~3個
- きくらげ(乾燥) 1~2枚
- 卵白 1/2個分
- エリンギ(小) 1本
- 白ワイン 大さじ1
- 塩 適量
- A
- だし 大さじ2
- 白ワイン 大さじ1/2
- みりん、薄口しょうゆ 各少々
- B
- だし 100ml
- みりん 大さじ1
- 薄口しょうゆ 大さじ1強
- 片栗粉 大さじ1/2(同量の水で溶く)
- 三つ葉、わさび、あればゆずの皮 各少々
つくり方
- かれいは表面をさっと水洗いし、包丁でうろこを取り、頭を落として内臓を出し、腹腔内を洗い流す。写真を参考に、五枚おろしにし、腹骨をすき取る。
- エリンギは長ければ横半分に切って薄切りにし、かれいと一緒にバットに移し、白ワインと塩をかけ、5分ほどおく。
- かれいの一枚を半分に切り、エリンギと交互に重ねて皿の上にのせ、湯気の立った蒸し器に皿ごと入れ、ふたをして7~8分蒸す。
- ぎんなんは殻を割って下ゆでし、甘皮を取って4つに切る。きくらげは水でもどしてせん切りにする。
- かぶは皮をむいてからすりおろし、軽く水けをしぼる。ボウルに入れて溶きほぐした卵白を加え、塩少々を加えて、4を混ぜ合わせる。
- 蒸し上がったかれいの皿を取り出し、皿にたまった汁を捨てる。
- 器に1人前ずつかれいを入れ、5をのせる。合わせたAを脇から入れ、ふきんをかけて蒸し器に入れ、ふたをずらして4~5分蒸す。
- Bを沸かして水溶き片栗粉でとろみをつける。蒸し上がった7の上にかけ、5mm幅に切った三つ葉、わさび、あればゆずの皮をおろし金で削ってふる。
*
かれいの五枚おろし
1 頭の両側に、斜めに包丁を入れて切り落とし、内臓を出して腹腔を洗う
2 魚の中央に縦の切り目を入れ、尾の付け根にも切り込みを入れる
3 ひれ際に沿って、1mm内側に包丁目を入れていく
4 包丁を中骨に沿って、外側に向かって、身をはがすようにしながら切っていく
5 裏身も、表身と同じようにする。表2枚、裏2枚、中骨の五枚におろす
6 腹骨は、包丁を寝かしながら、斜めに手前に引きながら、すき取る
かれいの薬味煮|季節の魚料理「かれい」へ ⇒
かれいのから揚げ 爽味だれ|季節の魚料理「かれい」へ ⇒
<料理・スタイリング・文/長谷川弓子 撮影/川村 隆>
長谷川弓子(はせがわ・ゆみこ)
東京都出身。料理家、栄養士。明治大学卒業後、社会人経験をしたのち、近茶流宗家・柳原一成氏、柳原尚之氏に師事し、日本料理を学ぶ。現在、聖徳大学短期大学部専任講師として、調理実習等を担当する。とくに好きな魚はあじ。「海に囲まれた国に生まれたからには、ぜひ、魚料理に親しんでいただければ」
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
※ ※ ※